『This is water』
当たり前すぎて、
気が付かないことがたくさんある。
むしろ、
実は「気づいてないこと」だらけなのかもしれない。
この本はそんなことに気づかせてくれる。
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『This is water』
デヴィッド・フォスター・ウォレス著
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大学の卒業スピーチというと、
有名なジョブズのスピーチのように、未来ある若者たちへのはなむけの言葉を思い浮かべる。
ウォレス氏のスピーチは、若者たちに一旦立ち止まって、当たり前の奥にあるものへ目を向けることの大切さを促す智慧の言葉にあふれている。
そのスピーチでのメッセージを綴った本。
近すぎて一番気づきにくいもの。
それはものごとの見方や捉え方、考え方かもしれない。
あらゆるもの、ことを認識し、
その出来事をどう捉えて、解釈するのかを選択しているのは、
紛れもなく私たち自身である。
何を真実として受け入れるかを決めているのは自分。
ほとんどの場合が、それは無意識に自動思考として発動してしまうもの。
・無礼な人
・車の運転が荒い人
・不機嫌そうにしている人
その部分だけを目の当たりにして、
嫌な人のレッテルを張ったり。
でも、その人たちのそれに至るまでの前脈や背景までは知らない。
もしかしたら、急いでいたあの車の運転手は、
本当に命がかかっているような一刻を争うような場面に追われていたのかもしれない。
無礼な対応をしていたその人は、
相当なショックな出来事があって、そのショックそのままに放心状態で何か対応していただけかもしれない。
真実は知らない。
でも、自分にもいろんなことや事情があるように、
相手にもいろんなことがあって、背負っているものや心に抱えているものがあるということ。
そういう視点で物事を観察した時に、また異なる現実が見えてくるかもしれない。
当たり前の奥にあるものに
「気づき」「自分の頭で考え」「選択する」
ことの大切さをウォレスは繰り返し語っている。
この世界は「見ようとしなければ見えないもの」であふれている。
そしてそれらは意識しないと、見えないまま無かったことになってしまう。
だからこそ、
私たちは「ここに水があること」を意識することが大切なのだと。
自分の心が世界を、現実を作り、
自分の心が自分自身を自由にしていく
ということ。
難しいけれど、知って意識し続けることが大切。
こういった視点があったことで、
実は自分自身が救われるようなことが多々ありました。ということで少しご紹介。
今日もありがとうございます。