あなたが自分を愛せないときでも、私はあなたを愛します。
前回書いた、
「成長思考」のマインドセットを持って、
教育にあたることが、
子どもの能力発達に影響を与えるということ。
それにも関連するエピソード。
1960年代のアメリカで活躍した、
マーヴァ・コリンズという教師がいた。
彼女はシカゴの公立学校で、
落第したスラム街の子どもたちを劇的に成長させ、
現代でも通じる教育法を提示してくれている。
小学2年生こときに、
コリンズのもとに来た子どもたちの多くが
「学習障害」や「発達遅滞」といった
レッテルを貼られていて、
何事にも無関心で表情もどんよりとしていた。
その子どもたちを相手に、最初はすごく簡単な読み物から始め、徐々に古典や複雑な文学も取り組み、
一年後には、5年生用の教科書まで進むことができた。
彼女は、できる子どもに対してだけでなく、
全ての子どもたちに対して高い基準を設けた。
最初からとても高い基準を設けて、
子どもたちが全く理解できない言葉や概念をも取り入れて授業を進めていったのだという。
その一方で、初日から愛情に満ちた温かい雰囲気で子どもたちを包み、
「必ずできるようになるからね」と約束した。
そして、努力しようとしない子には、
「あなたのことを大切に思ってます。
あなたが自分を愛せないときでも、
先生はあなたを愛します」
と、語りかけていた。
難しい課題で、チャレンジ精神を養うのと同時に、
難しすぎると気持ちが萎える子には、
しっかり向き合い、どうすれば到達できるかという方法を教える。
どんなに難しい課題だったとしても、
諦めなければ解決できるということを愛を持って
信じて伝え続ける。
その姿勢、想いに共鳴した。
どんな時でも、自分のことを愛してくれて、
信じてくれてる人がいること。
その存在がいるだけでも、
チャレンジする勇気が湧いてくる。
どんなに難しい課題でも、高い壁だとしても、
何度でも立ち上がって向かっていける。
そして、一人一人が乗り越えた時に
手にするであろう自信。
最高の宝物になる。
そんな贈り物を子どもたちに届けられたらと思う。
<追記>
どんな時にでも、
自分にもこの言葉をかけてあげたいと思った。
どんな時にでも、味方でいて、一番愛する人。
自分。
「どんなにいい時でも、
どんなに弱く無力感を感じる時でも、
憤りを感じる時にでも、
私はあなた(自分自身)を愛します。」