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メタトロン体験記

 すべての健康食品が、自分にとって良いとは限らない。

 なんだか難解な哲学書みたいな冒頭になってしまったが、EirClinicのMちゃんからメタトロンで検査をしてもらったのである。メタトロンとは健康状態を計測する機械で、全身の周波数やエネルギー情報を読み取り、約800箇所にわたって体のバランス状態を分析してくれる。

 メタトロンの存在は、吉本ばななさんがエッセイで勧めていたからなんとなくは知っていた。でも周波数と聞いて正直、第一印象は「なんだか怪しいな」だった。でもMちゃんが「もっと健康な人を増やしたい。医者に行く前に不調を治せるようにな仕組みを作りたい」と一生懸命、知識や実践を積む姿を見ていたので、彼女が開業したクリニックに導入したなら大丈夫だろうと思って、検査を受けてみた。

 どうやら世間で健康食品としてもてはやされている「甘酒」や「雑穀米」は、私にとってはあまり良くないようだ。


メタトロンの画面。身体に合う食べ物

 逆に刺激物とされる「七味」や、カフェインが入っているからとあまり推奨されない「烏龍茶」は、私の体には合うみたいだった。

メタトロンの画面。身体に合わない食べ物

 本当に面白い。世間で一般的に良いと言われているものを食べて「お、意外と美味しいじゃん!よし!これで健康になった!」と思っていたから。雑穀米とかどう考えてもマズいし、美味しいわけないのに。健康食品は、誰もを健康にしてくれるわけじゃないのだ。

 これは当たり前のように聞こえるけど、実は実生活の中で、特に自分用の専門分野でないものに対しては、かなりの確率でやってしまっている。「夫に対してはこう接した方が良い」という夫婦カウンセラー(なんだそれ?)の本や、「こうやってお金を増やした方がいい」というFP(なんちゃってFPのなんと多いことよ)の本にも、同じことが当てはまる。誰にとっても良いものなんてないし、誰にとっても好かれる人もいない。それに自分で気づくことができればいいのだけど、気づける分野と気づけない分野がある。

 特に私はメタトロンの感情面で「忍耐」が第一位に来てしまっているくらいなので、どうしても我慢をしてしまって、自分の感情に蓋をして、嘘を付き続けることに慣れている。ずっと腰が痛いけど「まぁ座りすぎだろう」とごまかしながらやってきたけど、Mちゃんに触診されながら「このまま行くと、将来ヘルニアになる可能性が高いよ~」と教えてもらい、やっと私は今まで自分を騙し続けてきたんだと気づいた。

赤字文字が、このままいくとなる病気たち

 意外かもしれないが、感情面では「愛」が第二位だった。確かに私は自分を粗末にはしてしまうけど、意外と他人にはめちゃくちゃ興味があるし、人間全体としては好きな方だと思う(個々では「てめえ!ぶっ殺すぞ!」と今にも殴りかかりたいレベルで嫌いな人はいるけれど)。

 

一位「忍耐」二位「愛」

 だから世間で良いと言われているものを、無理に自分の人生に取り入れなくていいのだ。食べ物も、人間も、考え方も、自分に合うとは限らない。むしろ、だいたい違っている気すらする。気付くためには自分が人生の中で「あれ?」と思う違和感を放っておかないということが重要だと思う。でもその「あれ?」という違和感は、だいたいは大人になると忘れてしまう。「すごい人だから」「あの人が良いって言っていたから」という具合に、特に現代はノイズが多いから。

 私は自分では気づけないから、二週間後には血液検査の結果が出るみたいだから、またクリニックでプロに見てもらおうと思う。早速、スーパーで私の身体に合うとされているルイボスティーとくず湯を買ってみたから、少しでも変わっているといいな。ドラッグストアに行って、おすすめしてくれた漢方も見てみたけど、高くてびっくりした。まわれ右をして、そこでは何も買わないまま帰ってきてしまった。どうして漢方ってあんなに高いの? その辺に生えてる草あるいは何かの根っこだよね??(この記事の全ての信頼をぶち壊してしまいそうな感想!)

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綾部まと
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