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「マルホールのススメ」新しい提案

日常生活の中で、私たちは多くの困りごとに直面します。多くの人はそれらを排除しようと努力しますが、新しい考え方として「マルホール」という概念を提案します。「マルホール」とは、困りごとを排除するのではなくて、それを丸ごとまるっと抱えること。この抱える能力を「マルホール能力」といいます。

ここで、関連する概念として「ホールディング(Holding)」があります。ホールディングとは、乳児が絶対的依存の段階に環境から与えられるすべての供給を意味し、実際の抱っこだけでなく、情緒的かかわりを含みます。この情緒的なサポートが、困りごとを抱える「マルホール」にも通じる部分があります。

さらに、「マル」という言葉に注目してみましょう。「mar」は、スペイン語およびイタリア語で「海」を意味する単語です。これらの言語では、海や海洋に関連する事象や場所を表す際に用いられます。海の広大さや深さは、困りごとを丸ごと抱える「マルホール」の概念と重なります。

飛躍しますが、「マルホール」はマンホールの対義語としても考えられます。マンホールは地下の下水道への入り口のことですが、人が恥ずかしいことがあった時に「穴があったら入りたい」という気持ちを「マンホール」に例えるとします。一方、困りごとを隠さずにそのまま抱える「マルホール」は、よりポジティブで前向きなアプローチを示しています。

このように「マルホール」という概念は、困りごとをただ排除するのではなく、受け入れて共に歩むことの重要性を教えてくれます。ぜひ、日々の生活の中で「マルホール」の実践を試してみてください。

※注:「マルホール」とは小説「灰色ポイズン」の中で
精神科医成田美菜子が日々の臨床の中で造り使用している一般心理学用語です。


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