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草木の土壌、人間の尊厳。

草木たちは、

花や実
幹や枝葉
根や土

などで成り立っています。

人間の体(や心)はひとつですが、草木にたとえると、

花や実) 夢や志
幹や枝葉)快適な衣食住
根や土) 尊厳や生存

のように、分けて考えることもできます。

人間の「尊厳」というのは、ときどき耳にしますが、わかるようで分からない言葉でもあります。むしろ、順調に生きていられる時期には、あまり意識する必要がないかもしれません。

別のたとえを持ち出すと、まるで足の指のようなもの。

フツーに歩ける状態なら、足の指を意識することは(ほぼ)ありません。

しかし、家具の角に足の小指をぶつけたりすると激痛がはしる。突き指みたいになってしまうと、一歩ずつ歩くたびに足の指が痛い! みたいな悲しい状態になります。

何らかの事情で、尊厳が損なわれてしまうと、足の指が痛むように心が痛むし、全力で走れなくなってしまうがごとく、生き生きと生きられなくなってしまう。

この世はときに残酷な場所です。あるときは強烈なパンチ一発、あるときはボディーブローをじわじわ食らって、尊厳にダメージを受けてしまう。

ややこしいことに、加害者の多くは元・被害者だったりします。

状況や場所はさまざまです。
親子関係、性的な事柄、学校、職場、地域社会、などなど。
現代ではソーシャルメディアも負の側面をはらんでいますね。

家庭、学校、職場、(差別を受ける人にとっては)社会そのものが、ときに安全な場所ではなくなってしまう。

生々しい表現は少なめにしたいので・・また草木にたとえますが、根がボロボロになったり、土が毒に汚染されているようなもの。
きれいな花を咲かせたり、豊かな果実を実らせるずっと手前で、生きているだけで精一杯。

そんな状態のところへ新型コロナウイルスがやってきて、学校が休校になったり、仕事が減ったり無くなったりすれば、すれすれで保ってきたバランスが崩れてしまう人もいたことでしょう。

昨年2020年の秋くらいから、青少年や女性の自殺が増えている、というニュースもあります。かろうじて耐えてきたのに、さらに重荷が増えて心が折れてしまったのかもしれません。。。

インターネット上の、こんな言葉だけで、何かを助けられるほど甘くないことは(自分自身を振り返っても)承知しております。

死の恐怖を上回るほど、生きることが苦しくなった人に、生きろ、とは安易に言えません。
苦しかったろうね。もし休めるなら、ゆっくり休んでね。

ボロボロになった根を治したり、毒に汚染された土を浄化するには、時間と手間がかかります。(あえて愛情とは言いません)

自分を救うこと、他人を許すこと。
何かを、誰かを好きになること。
1日のほんの少しでもいいから、好きなことに費やす時間を作る。

その積み重ねの先に、再生の芽がでてきます・・・

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