そこに光が降りてくる~展覧会行ってきた2025②~
何をやっているかに限らず、行く美術館というのがいくつかあって、おかげでそれまで全く知らなかったものとの出会いも起きたりする。
そういった美術館の筆頭が、目黒の庭園美術館。
これまでも何度も書いているけれど、美術展を見に行った回数も昨年では一番多いかもしれない。
アールデコ様式の建物を見るだけでもうれしくなる。
改装後はウェルカムルームという、図書室とインフォメーションを兼ねた部屋があり、ミニチュアの建物などもふれることができてより楽しくなった。
展示ももともと自分が好きなものもあるけれど、庭園美術館ならではのセレクトで全く知らない作家の時でも、展示の仕方で、いつもと違う建物がみられるので、暇さえあれば、いや暇がなくても行きたい場所なのだ。
今回の展示は、ガラスと鉄の現代アート。
「そこに光が降りてくる」
入ってすぐのいつもの広間は三嶋さんのガラス作品が並べられ、光がきらめく空間になっていた。
一目で魅了される。
青木さんの作品は香水塔の隣の広い部屋いっぱいにおいてあり、鉄なのに全く重さを感じさせない。
二人ともこの展覧会のために作品を作られたとのことだが、いったいどれくらいこの建物を歩き、どれくらい感じてつくったのだろうと思いをはせてしまう。
どちらも全く違う素材なのに、確かにそこには共通する「光」というテーマがあり、一緒にあることで、それぞれが際立っている。
今回のキュレーターは本当にすごいと改めて、組み合わせの妙にも感動。
いつもは作品保護のために、カーテンは閉めてあることが多いだが、今回はテーマがテーマだけに、いつもと違って、光が入る展示になっているのも、また素晴らしかった。
特にいつもは休憩コーナーになっている2階のベランダ部分におかれた三嶋さんのガラスは、さんさんと降り注ぐ光を受けて、角度によって光が変わり、ずっとみていて飽きない。
眩しすぎて目が疲れてしまうぐらい、本当に光そのものの塊のようだった。
一応写真をとってみたものの、とてもその素晴らしさをとらえるものではなく、ただ、ガラスの形だけになって全然伝わらないので、断念した。
今回は3階のウィンターガーデンも入場規制をしながら開室。
こちらも光あふれる中での展示がすばらしい。
昨年中は秋の夜間開館の日があったようだが、年明けはないもよう。
夕暮れの光や、月明かりの中で、それぞれの展示がどうなるか、
本当にみたかったなあと思う。残念。
お二人がとられた光がテーマの写真も映像として流されていて、あまりずっと見ている人はいなかったけど、どちらも全部見てしまった。
やっぱり、光のとらえ方がそれぞれに異なり、とても興味深い。
2月15日にトークセッションがあるようだが、抽選なのであたるかな?
お二人の話を聞いてみたい。
そして、他の作品もみてみたい。
庭園美術館の新しい側面と新しい作家との出会いをもらった日となった。