100円で自身のルーツを辿る
私はこの夏、ついに自身のルーツを辿るために済州島に向かいます。
曽祖父、曽祖母が生まれ育った済州へ。
ルーツ巡りの旅をするにあたって、親族の情報を集めたい!だけど祖母に話を聞く以外どうしたらいいのか分からない!という状況にあった私。
そんな時、「除籍謄本(제적등본)」を発行して貰えば、自身の親族について調べることができるという情報を目にしました…!
そもそも、21歳の私には「除籍」という言葉自体聞き馴染みがありません😅
が、色々調べてみたところ、確かに自身の親族について知ることのできる資料であることは確かっぽかったので、取り寄せてみることにしました!(思い立ったらすぐ行動するタイプです)
1.除籍謄本の取り寄せ方(in韓国)
私は現在韓国にいますので、韓国にて除籍謄本を取り寄せました!
故にここでは韓国で除籍謄本を取り寄せる方法についてお話しすることになりますのでご了承ください🇰🇷
(ちなみに日本にいらっしゃる方は韓国領事館・大使館で取り寄せることが可能なようです。)
まず、除籍謄本は各役所またはインターネットにて取り寄せることができます。
私は自身が住んでいる地域の住民センターに赴き、対面で除籍謄本を取り寄せました。
まず、そもそも本当に除籍謄本を取り寄せれば親族について知ることができるのか疑問だったので、窓口のお姉さん(住民登録の時からずっとお世話になっており、私のことを覚えてくれていて、いつも優しくしてくださる女神様のような職員さんです🥲)に
「自身のルーツを辿るにあたって、除籍謄本を取得すれば自分の親族について情報を得られるという風に聞いたんですけど、合ってますか?」
と聞いてみたところ、除籍謄本があれば親族について知ることができるという答えを頂いたので、早速発行していただくことに。
除籍謄本の取り寄せに当たっては、以下の書類を記入する必要があります。
<家族関係登録事項別証明書交付等申請書>
翻訳ver
例のごとく簡単な翻訳も付けてみました!
ピンクの部分のみ記入すればOKです!
お姉さんに「誰の情報を知りたいの?」と聞かれたため、出来るだけ多くの、そして昔の人の情報まで知りたいという風に伝えたところ、それだったら曽祖父基準の除籍謄本を取得すればいいというふうに教えてくださりました。
※韓国は父系の血統を重視するため(?)、女系の親族を基準とした書類は発行することができないそうです。私も祖母基準では不可能と言われました。
ということで、私の場合は
申請対象者:曽祖父(名前)
申請人:曽祖父(名前)の孫
という風に記入しました。
請求理由は「確認用」です。
こちらさえ記入すれば、あとは職員さんが発行してくださるのを待つだけです。
発行してもらった除籍謄本を受け取ったら、最後に手数料を払って終了です。
手数料はたったの1,000ウォン!日本円にして約100円です!
そして韓国は当たり前のように役所でもカード決済が可能です🥹(とっても楽)
ちなみに最初は祖父方の曽祖父を基準にしたもののみを発行してもらったのですが、それだと祖母方の親族の情報が全く分からなかったので、後日再度役所に赴き、祖母方の曽祖父を基準とした除籍謄本も発行していただきました。
トータルコスト200円。安いっ。
2.除籍謄本にはどんなことが書かれている?
いくら探してもよく分からなかった除籍謄本の存在。
除籍謄本には結局何が書かれているのか?
実際の除籍謄本はこんな感じです。
こんなふうに冊子になっており、基本的に父系の親族の個人情報(氏名、戸籍、出生地、生年月日、婚姻日、婚姻した相手の名前、死亡日、死亡した場所など)がずらっと書かれています。
(すごい、遠い親戚やのにめっちゃ情報公開するやん…)
私は曽祖父を基準に発行してもらったのですが、なんと曽祖父の弟のひ孫にあたる親族の情報まで載っていました…!2006年生まれ…私よりも年下です(笑)
そして、こちら、上手く活用すると簡単な家系図を作成することができます。
私も一度整理してみました。
モザイクでよく分からないかもしれませんが、一番下にいるオレンジが私。そこからこんなにもたくさんの親族の存在について知ることができました。
3.私が除籍謄本から得られたこと
まず、1番大きな収穫だったのは、祖父方の親族は殆どが現在も済州に残っており、さらに、なんと私の本籍地に現在も私と苗字、本貫が同じ親族が住んでいる可能性(しかもかなり高い)が出てきたことです。
今まで、「済州には顔も名前も知らない親戚がいたりするのかな〜でも大きな戦争が2回もあって、さらに日本に渡ってきた人たちも沢山いると聞くんだからあまり期待しないほうがいいよな〜でもいたらなんだか嬉しいな〜」くらいに思っており、正直済州に親戚がいるなんてことはあまり期待していませんでした。
ところが、除籍謄本を見てみたところ、なんと現在も私の曽祖父が生まれ育った場所に、曽祖父の弟の子供、孫たちが住んでいる可能性がかなり高いらしいではありませんか…。
実際、済州には顔も知らない親戚が山ほどいるようです。これはほんとにびっくりだし、とても嬉しい気持ちになりました。
次に、自分の家族についてさらに知ることができました。
曽祖父母(祖父方、祖母方共に)と祖父はすでに他界しており、現在私が話を聞くことができるのは祖母だけです。
しかし、そもそも親戚の数が多すぎて滅多に会わない(ようになった)こと、さらに以前もお話したように縁を切っている親族もいたりすることで、私自身祖母が何人兄弟なのかも知らなければ、親戚は何人いるのか、そしてどこに誰が住んでいるのかも全く把握できていない状態でした。これは父も同じで、存在は知っていても実際自身とどういう関係の親戚なのかよく分かっていないという親戚も多くいたようです。また、愛称(ニックネーム)で呼んでいるために本名を知らない親戚もいたようで。
今回、除籍謄本を取り寄せ、整理したことで、私たち家族についてよく知ることができました。
あ〜!あの人っておばあちゃんの弟の息子だったんだ!とか。
なんとなく親戚に対する親近感や愛着心が強まった気がします。
祖母方の親族は大多数が日本に渡ってきており、現在も日本で生活しているようなので、日本に戻ったら私も会いに行きたいなと思います。
さらに、祖父方の曽祖父母は1941〜1943年の間ごろに結婚後日本に渡ってきたとみられることも分かりました。
祖父方の曽祖父母は1918年生まれと1919年生まれですので、25歳前後で日本に来たことになります。
曽祖父母、そしてその息子である祖父が亡くなってしまった今、曽祖父母がいつ、どうして、どのように日本に渡ってきたのか知ることは難しいです。
しかし、除籍謄本から曽祖父母が日本に渡ってきた年代まで推測することができました。
これもまた私のルーツのひとつです。
4.たったの100円でこんなにルーツって辿れるんだ…!
あまり期待していなかった除籍謄本ですが、想像以上に貴重な情報を沢山収集することができました…!!
最終的には自分から見て5代上の世代まで、そしてもはや何親等かも分からない親戚の情報まで得ることができました。
たったの100円でこんなにもたくさんの情報を得られるとはほんとに思ってもみなかったです。
これはルーツ巡りの旅のかなり大きな助けとなりそうです。
もしも、済州で本当に親族と会えたら…
どれだけ嬉しいでしょうか。今からワクワクが止まりません。
韓国にルーツを持っていて、自身のルーツが気になっているという方…!
一度除籍謄本を取り寄せてみることをおすすめします😌
もしかしたら、あなたの知らない親戚が沢山見つかるかも…?!
p.s.
見出しの写真は大好きだったひいおばあちゃんと私です。ひいおばあちゃん、よく私の足をにぎにぎと摩っていたなぁ。