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プログラミングの前にコンピュータの仕組みを説明してみる

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電池で電球が光るところからスタートしてコンピュータの仕組みを説明しています。 プログラミング教室を運営しておりますが、プログラミング(ソフトウェア開発)の前に、そもそもコンピュー…
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#プログラミング教室

プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(8)-2で繰り上がる、二進数-

前回のはこちら。 なんだかICとかトランジスタの機能って、1とゼロの掛け算とか足し算と似ているなーというところまで来ました。 足し算っぽい 2つの入力の電線と1つの出力の電線がつながっているICで、こんな機能を持ったやつがあるとして、 $$ \begin{array}{|c:c|c|}\hline 入力1&入力2&出力 \\ \hline\hline  ×&×&× \\ ×&〇&〇 \\ 〇&×&〇 \\ 〇&〇&〇 \\ \hline\end{array}

プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(7)-計算に使えそう?-

前回はちょっと番外編みたいにして、本筋からは離れて、「これ知っておいたほうが他の入門書とか読むときにいいよね」というような用語をまとめておきました。 あらためて本編に戻ります。 えーと、 電池と電球の回路からスタートして 電気的スイッチなトランジスタを知って その機能は表で書くことができて さらに入出力の本数が増やせてICが作れるぞ それも結局、表が大きくなるだけだぞ というところまで来ました。 第4回くらいにこんな表を書きましたね。トランジスタの性質を表したも

プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(6)-コラム1基礎用語-

前回はこちら。 ちょっと今回は脱線して、基本的な用語や、知っておいたほうがいいことをまとめておきます。 電流 電気は流れるもので水のようなものです。 電気の流れている電線をぶつっと切って、その断面に1秒間に流れてくる電気の量を電流と呼んで、単位をA(アンペア)としています。 ある決まった量を1A ねって決めているので、1秒間にその倍の量が流れて来るなら2Aです。 電圧 電気の流れを作るために電気を押す力、圧力的な力を電圧と呼び、一定の単位を1V(ボルト)と決めていま

プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(5)-IC-

前回、いよいよトランジスタが登場して、なんだか電気の流れを電気でコントロールできる気がしてきました。 トランジスタは要するにスイッチです。 手で押すか押さないかで ON / OFF を切り替えるのではなく、 電気を入れるか入れないかで ON / OFF を切り替えられます。 電気的なスイッチ。 このトランジスタを繋いで、"ひとかたまり" にしてみるとこんな風になります。 灰色のところをひとつの箱とみなせば、入り口を3つに増やせました。 次のようにすれば出口だって増やせま

プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(4)-トランジスタと表-

えーと前回はこちら。 今回から少し長めになります。 前回の記事で説明した絵はこちら。 「だれかがつくったまほうのはこ」を切り出すと下の絵のようになりますね。 これってよく見たら「でんきスイッチ」も電気の入り口ですよね。 だからこれは入り口がふたつに出口がひとつの黒い箱です。 でも、「いりぐち」から電気が入って来ないと、「でんきスイッチ」がONであろうとOFFであろうと、とにかく電気は出ていきません。 つまり、 「いりぐち」に電気が来ている時   → 「スイッチ」がON

プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(3)-電気的スイッチ-

前回は指で押すようなスイッチを使って電気を流したり止めたりすることを説明しました。 このスイッチを指で押さないで、電気で押したり離したりする魔法の箱を誰かが作りました。つまり下の絵のような感じです。 絵のグレーになっているところが実は黒い箱で、中のスイッチは見えないと思ってください。 左の「でんきスイッチ」から電気が来るとスイッチが押されて、下の「いりぐち」から来ている電気が上の「でぐち」へ流れ、電球が光ります。 指を使わないので便利になりました。 つまり、 電気が来

プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(2)-スイッチ-

前回はとても基礎的な電池と電球の回路を紹介しました。 前回の記事のリンクをはっておきます。復習にどうぞ。 電気は閉じた回路では流れますが、閉じていない場合、つまり途中で線が途切れてしまう場合は流れません。 この性質を逆手にとって、電球を光らせたり消したりできるスイッチを作ります。 スイッチが閉じていれば電気が流れて電球が光ります。スイッチオンです。 スイッチが開いていれば電気が流れないので電球も光りません。スイッチオフです。 指でこのスイッチを押したり離したりすると、オ