プログラミングの前にコンピュータの仕組みを(5)-IC-
前回、いよいよトランジスタが登場して、なんだか電気の流れを電気でコントロールできる気がしてきました。
トランジスタは要するにスイッチです。
手で押すか押さないかで ON / OFF を切り替えるのではなく、
電気を入れるか入れないかで ON / OFF を切り替えられます。
電気的なスイッチ。
このトランジスタを繋いで、"ひとかたまり" にしてみるとこんな風になります。
灰色のところをひとつの箱とみなせば、入り口を3つに増やせました。
次のようにすれば出口だって増やせますね。
電気が入る、出るのパターンは自由に作れるようになっているので、次の表で表せる機能を持った黒い箱が作れます。
$$
\begin{array}{|c:c:c|c:c|}\hline
入り口1&入り口2&入り口3&出口1&出口2 \\ \hline\hline
×&×&×&×&× \\
×&×&〇&×&〇 \\
×&〇&×&〇&× \\
×&〇&〇&〇&〇 \\
〇&×&×&×&〇 \\
〇&×&〇&〇&〇 \\
〇&〇&×&×&× \\
〇&〇&〇&〇&〇 \\
\hline\end{array}
$$
この表の〇×を変えて、まったく別の機能を持った "黒い箱" も作ることができるわけです。
以前から絵に描いて "黒い箱" と呼んできましたが、実際コレ、実物も黒い箱なんです。手元にあった 74LS181 はこんな感じ。
いわゆる IC (アイ・シー、集積回路)です。
ほらほらなんだかコンピュータっぽくなってきたでしょう?
電池と電球からスタートして IC までやってきました。
こういうの、安いんですよ。
私の過去のブログによると、上記の74LS181は2011年に557円で買ったようです。お小遣いで買えます。
1本1本の金属の脚が、つまり入り口か出口です。
興味がある人はぜひ "74LS181" で検索してみてください。
データシートがヒットして、よく見ると機能を表す "表" が載っていますよ。
もう少し専門的な知識がないと詳しくは読み取れないと思いますがそれでも、あー確かにこのICの機能が載っているっぽいなー、という感覚は味わえると思います。
そんな風に、専門家が見ている本物の資料を見て実感するの、大事と思います。
次回は話を進めるというよりも、いったんここで足踏みして、
これまで "入り口" と呼んでいたところは今後 "入力" と呼ぼう!
など、本格的な用語の勉強をしてみましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?