化粧品から見た消費 対米摩擦でも中国堅調 資生堂社長 魚谷雅彦氏
#NIKKEI
(以下一部転載)
――中国での化粧品の販売はいかがですか。
「当社の高価格帯の商品の販売額は2019年1~6月に前年同期比で4割以上増え、中低価格帯も2割増えた。化粧品の購買は商品の機能だけでなく、買う人の感性が強く影響する。今使っている商品より安いものに変えるのは心理的な抵抗感が強く、別の商品に代替されにくい」…
――日本の化粧品市場の動向はどうでしょう。
「市場全体で毎年1~2%台の伸びで推移している。アジアの伸びほど大きくはないが堅調な傾向が続くと見ている。とくに元気で購買意欲が強いシニア層が増えていることが大きい。高齢化は化粧品市場にとって縮小要因ではなく、むしろポジティブな要素だ。働く女性が増えていることもプラスだ」
「注目すべきは、環境問題への対応や女性の活躍、事業の透明性など企業の社会的な価値をみて、どのブランドを買うかを決める消費傾向が出てきていることだ。事業と切り離してやる植林などの活動ではなく、事業そのものに社会的な価値があるかが問われる時代になった。就職先を選ぶときも、給料だけでなくそこがポイントになる」…
化粧品市場は、コトラーマーケティングにおける「マーケティング3.5」くらいの段階のようですね。
(参考)
マーケティング1.0・・・消費者が商品自体を好きになり購入する段階。
マーケティング2.0・・・好きな企業の商品を購入する段階。
マーケティング3.0・・・企業の社会的活動に応じて商品を購入する段階。
マーケティング4.0・・・自己実現欲求を満たす商品を購入する段階。
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