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小さな幸せ  (ショート)


               (約830字)

直樹は今日も残業だ。年度末はとにかく忙しい。休日出勤も当たり前
寒くて唇を噛み締めながら出勤して。
遅くまでデスクに張り付き仕事をして。
明日もまたこの続き…



「これじゃあ必殺仕事○じゃないか‼︎」
ため息も出ない
"仕込み筆入り錐“(必殺仕事○の技用具)
ではなく、仕込みペンを手に取り見つめた。




節電のためのパソコンの仄かなライトで
思考がフォーカスされる。
フォーカスされた思考は、想像の世界の列車に乗りこむ。超特急!


ひかりに誘発され想像の世界へ



誰もいない森に着く





深呼吸する。
昔好きだった戦隊モノの変身のポーズをして
プロレスの技をマネて跳ねて、転けて笑って。




赤い衣装の蜘蛛マンの様に木によじ登って
ジャンプはせずに慎重に降りてきた。



寝転がって恐竜の形の、ふんわり雲をみた。



「俺だけの時間」「のどかな時間」





パソコンの画面の光が消えた。
いつの間にか列車の椅子からデスクの椅子
一瞬だった。
でも…仕込みペンは持ってる。




「そうだよな…!
いつでも楽しい時間に浸れるんだ」
ひとつ楽しみに触れると、次から次へ楽しみが思い浮かぶ。




至福の楽しみが待ってる
帰りにパン屋で残り物のパン達が待ってる
帰って暖かいコーヒー飲んで
待ってくれてたパンを食べて
それからそれから…



待ってくれてたパンたち



温かいnoteの記事を読む。
元気もらって癒されて…


「明日からも仕事頑張れそ」
明日も電車に乗ってデスクの椅子に座ろう
「こんな奴が他にもいるかも知れない」と
毎晩記事を書く。
最後迄お読み頂きありがとうございました🙏のフィニッシュ。


仕込みペン持って帰ってきた。
これも秋の旅路での土産のキーホルダ型ミニボールペン仕込みペン、ドイツ製だ。
必殺仕事○のお守りアイテム。


考えれば小さな幸せどころか…
「幸せ者よ俺!」



直樹は記事を投稿してスマホを静かに閉じた。


眠れる森の列車に乗って夢の世界へ超特急!




        shutdown






AJさまの繁忙期真っ只中!皆様一緒に乗り切りましょう。
「残業後の楽しみ」の記事を読み、私も小さな幸せ頂きましたのでショートで書かせて頂きました。AJさまご快諾誠にありがとうございます。


    thank you  for  note: AJ


            フィクションです。



                 サブリナ


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