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29 / 55、 重吉陽一郎 さん 【 企画 / 虎吉の交流部屋初企画 】



虎吉のトップページ固定記事「虎吉の交流部屋」内で、この夏、以下のシークレット企画「虎吉の交流部屋初企画」を開催しておりました。

 ● タイトル : 季節のnote(7月)
 ● 募集期間 : 7/1 ~ 7/31
 ● お  題 : 7月の季語から1つ以上選び、
         それをテーマに自由に書く

そこで今回、ご応募いただいた作品を、応募いただいた日時の早い順に紹介させていただきます。



【 29 、 重吉陽一郎  さん 】

 ● 季語 : 日傘


🌳① 感動、感激、共感、ポイント


この詩は以下のような構成となっています。

第一連
散文・日傘・絵を描く前

第二連
詩・傘へ

第三連
詩から散文へ・永遠の日傘・
完成後の絵画


第1連の女性は完成前の絵の中の女性だったんですね。第三連で「永遠の日傘を差した女性」へと変化していくのですね。

このように、動かない絵の中の女性を見て夏を感じるという感性、発想はとても斬新な切り口で、詩を書き慣れた重吉さんならではの作品だと思い、感激しました。

全体的に静かでお洒落な雰囲気が漂っており、こちらまで詩の世界に連れて行かれそうなほど、惹きつけられる作品でした。


🌳② 作品から感じる作者の印象


言うまでもなく詩を書き慣れた人気noterさんです。今回のように何の現実的な出来事もない中で1つの作品を書き上げるというのはさすがです。

また、自身の記事のほとんどを分かりやすく整理された以下の「青い鳥書店」が非常に好評で、数多くの重吉さんの作品を効率よく探すことができるようになっています。

僕も覗きに行かせていただいたことがありますが、本当に書店のようなイメージで作られており、完成度の極めて高いサイトマップだと感じました。

ぜひこちらのサイトマップにもお立ち寄りください。

   ( 作者のサイトマップ記事 )


🌳③ 作品への感想


日傘を差した女性が静かに佇む情景がよく目に浮かびますね。女性は絵の中にいるのに、これほどリアルに情景が見えてくるのはすごいですね。

日傘→傘→日傘、この変化で夏の季節感が上手く描かれています。まるで絵の中の女性が実際に動いているようです。

快晴かと思いきやこの時期特有の雨が降り日傘は傘に変わる。それは気象という人間の力の及ばないことによって。

重吉さんはこの日傘から傘に変わる様を「空が名を決めたのだ」と表現しておられます。
詩的でしびれる表現ですね。

そして雨が止むとまた雨から解放された爽やかな日傘へと戻っていく。

完成した絵の中の女性はまるでずっと日傘を差しているような。そんな姿をまた目に焼き付けていく。

この詩を詠んでそんな風な印象を受けました。とても季節感を感じる詩ですね。

「永遠の日傘を差して」というのが特に素敵な表現だと思いました。

絵の中の人を目に焼き付けながら夏を感じるというのはなかなか思いつかない発想だと思います。

夏の感じ方も人それぞれなんだなぁと深く感激を覚えた重吉さんらしい世界観の詩作品です。

 🌳( 作者のセルフ推し作品 )🌳





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