メンタルクリニックには行きたくない
最近、うつ病や適応障害などの精神疾患を患う方が増えてきていますが、病院に行くことへ抵抗感を覚える人はとても多いですよね。
私もその一人でした。
私は病院看護師時代にうつ状態になった経験があります。でも、誰かに病んでると思われるのも嫌で、メンタルクリニックには行きたくありませんでした。
しかし、当時を振り返ると、「精神科に通っている自分」を受け入れられなかったんでしょう。
鬱っぽい症状を抱えたまま、我慢して、ひたすら見えない何かに不安を抱えながら、毎日を過ごしていました。
今は「目が痛かったら眼科へ、花粉症なら耳鼻科へ」くらいの感覚で心がしんどかったらメンタルクリニックへ行きます。
偏見は知らないことから始まります。
当時、私は精神疾患への偏見がありました。
鬱や適応障害は弱い人がなるものだと。自分は「普通」であるはずだと。
「普通で健康な自分」から「精神科へ通院している心を病んだ自分」になることが受け入れられなかった。
本当は何も変わるはずがないのに。
精神疾患や心の悩みは知られたくないものとされています。
私もそうだったように、皆、周囲からの見られ方を気にしているんだと思います。でも私は、過去の経験から、自分が一番精神疾患に偏見を持っていると気づくことができました。
現在はお仕事でメンタルに不調を抱えた方とお話する機会が多いです。
受診をお勧めすると、ほとんどの人が口を揃えて「まだ大丈夫」と言います。
全員が全員、医療を受ける必要があるとは言いませんが、一人で耐える必要はありません。
何か頼ることはかっこ悪いことでも、弱いことでもない。
心と体がつらいのに耐え続けるという行為は、自分で自分をいじめていることだと私は思います。
先日、面談でお話した方からお礼の連絡をいただきました。
「以前までは病院に行っても仕方がないと思っていました。でも、クリニックに通い始めて、生活を送ることがとても楽になりました。」
もちろん、この方の努力あってこそですが、誰かに頼ったり相談したり、客観的に医師に診てもらうことで、少しでも前に進むことがあるかもしれません。
これを読んでいる方が、心地よい日々を過ごせますように。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?