【ソフトバンクホークス】各ポジション概要
福耳と申します。
1:投手
先発陣
昨シーズン、パ・リーグ5位の先発防御率3.63を叩き出し規定投球回到達者が2018年以来の0、2桁勝利到達者も有原航平がギリギリ滑り込みでの到達という惨状だった明らかにチームのアキレス腱となっているポジションとなっています。
今季はリリーフ陣から2019〜23年とセットアッパー、クローザーを務めたリバン・モイネロ、ルーキーながら昨年46試合に登板した大津亮介、2020から21年と1軍先発ローテーションに入り一定の結果を残した笠谷俊介が先発に転向。そして、ドラフトで先発要員として前田悠伍、岩井俊介(今季はリリーフ起用濃厚)村田賢一、大山凌を指名した以外は現状外部からの補強0。
チームは既に開幕投手に有原、ホーム開幕戦に和田毅を登板させることを明言しました。
またモイネロの先発ローテーション入りを確約、開幕3戦目に先発登板させる見通しです。
上記の記事にもある通り現状は6人ローテの内の3人が埋まっている状態で、ここを大関友久、東浜巨、大津、C.スチュワートJr.、板東湧悟、石川柊太(調整が遅れている模様ではありますが)ら実績組にルーキーの村田、大山、シーズン中盤以降から前田悠が加わる(かもしれない)形が基本でしょうか。
若手では昨年2軍ローテを中心に回った松本晴、田上奏太、木村光らが候補に挙がるでしょう。
しかし43歳の和田やモイネロ、大津は登板間隔を適宜開ける必要があること(和田は尚更)、FIPやtRA等々の打球関連の指標が防御率と悪い方向に剥離している選手が多い(成績悪化の懸念が強いということです)ことからもうすこし頭数を多くした方がよいと思われます。
【追記】
倉野信次一軍投手コーチが板東の二軍降格を明言しました。
よって残り4枠(なお、東浜、大関は開幕ローテgoサインを出している記事も多い)は東浜、大関、スチュワートJr.、大津、石川の5人で争う見通し。
リリーフ陣
昨年度リーグ1位の救援防御率2.63を記録。
チームの強みとなっているポジションの1つです。
前述の通り大津、モイネロが抜け、山川獲得の際の人的補償として甲斐野央が西武ライオンズへ移籍となりました。
一見ここもウィークポイントになったかと思えばそうではなく勝ちパターンが既に
藤井皓哉-松本裕樹-ロベルト・オスナ
と確立されており、大津や甲斐野、モイネロが勤めていた5〜7回を中心に投げる接戦時のリリーバーを既存戦力から選りすぐって定着させれば補強がほぼ必要では無いポジションと考えています。
しかし抜けた人数は(戦力外通告で抜けた選手も含めて)結構多いので、現役ドラフトで長谷川威展を獲得し、育成(中村亮太、古川侑利、大竹風雅、渡邊佑樹ら)組の昇格でデプスを多少補う予定と考えています。
しかし昨季56登板の津森宥紀、ウエスタン・リーグセーブ王に輝いた尾形崇斗、先発失格の烙印を押されリリーフに回された後は敗戦処理・ロングリリーフ中心ながらも39.2回 ERA2.50を記録した武田翔太が一時的に怪我、コンディション不良で離脱しているが軽傷の見込みなのでここも例年通り磐石でしょう。
2:内野手
捕手
2018から現在進行形で甲斐拓也の完全正捕手性の方針を取っている我らがホークス。
しかしその甲斐が今季順調に行けば国内FA件を取得見込み、また打撃成績が年々下降の一途を辿っているという事で必然的に若手の起用が必要となってくるでしょう。
渡邉陸が早々に長期離脱となったものの紅白戦、対外試合では大卒4年目の守備型捕手海野隆司がオープン戦では不振ながらも一軍に帯同し守備面でアピール、今季捕手専念を表明した谷川原健太もこの座を狙っています。
が、甲斐が対外試合3試合連続ホームランを放つなど正捕手には数歩リードしている状況なのは変わりないでしょう。
経験面で行くと昨年横浜DeNAベイスターズから移籍した嶺井博希も控えており、起用法が注目されるポジションの1つとなると思っています。
一塁手
昨年は中村晃がレギュラーとして出場したポジションです。
昨季FA選手の中で目玉選手だった山川穂高を獲得し、練習試合の起用法を見ても一塁手レギュラーに据える方針がほぼ確定していると見ていいでしょう。
2020〜23に一塁手レギュラーだった中村、今年プチブレイクした井上朋也、ここ数年2軍で無双している野村大樹、リチャードらもこのポジションを争います。
しかし通算OPS.911の強打者山川を外すことは彼の怪我、休養以外では考えにくいでしょう。
二塁手
昨年は主に三森大貴と牧原大成で併用されたポジションです。
今季は一軍デビューして以降UTプレイヤーとして活躍していた牧原大が二塁手専念を明言しました。
またドラフトではドラフト3位で大学通算20発、通算OPS.843を記録した大砲の廣瀬隆太を獲得。
これに三森、センター起用が濃厚であるが周東佑京もこのポジションを争います。
正直飽和してる感が否めないので三森とかショートにコンバートしてもらえるとありがたいです(理由は後述)
遊撃手
例年と同様に今宮健太がレギュラー筆頭候補。
2番手を昨年キャリアハイのシーズンを送り内野の控えとして活躍した川瀬晃と昨年は不振だったもののルーキーイヤーにwRC+138を記録した野村勇が争う予定だったものの野村勇が骨折で開幕絶望。
で、現状一軍で計算出来る遊撃手が
・今宮
・川瀬
・川原田
・イヒネ
・周東(中堅手起用濃厚)
・野村勇(怪我)
・牧原(二塁手固定方針)
と頭数はいるもののまともに稼働出来る選手が少ないことでデプスが圧倒的に薄いこと、今宮の高齢化、守備指標の悪化で1年間戦うのは厳しい状態となっているので野手では補強の最優先ポジションとなるでしょう。
仲田慶介を支配下昇格させて守らせる手段もあるものの昨年は50数イニング守ったのみ。
イヒネ・イツアも素材型の高卒とあって2年目に一軍で結果を求めることも酷、川原田純平も打力が2軍ですら奮ってないので一軍の戦力として考えることは出来ないのでは。
三塁手
昨年UZR8.0を記録、堅守の栗原陵矢が鎮座。
しかし後半に調子を落としたこともありOPS.690と低調な打撃成績に着地、休息を設けるなどして併用が必要となってきそうなポジションでもあるので同じ三塁手の井上らを上手く使って欲しい。
3:外野手
皆さんご存知の通り左翼には近藤健介、右翼には柳田悠岐が鎮座。
第2外野手としては柳町達が控え、その他に生海ら若手も両翼に揃っており磐石。
しかし中堅手となると話は別。
昨年の中堅で先発出場した選手のうち牧原は二塁手固定、上林誠知、佐藤直樹が戦力外で補強が無いので薄くなっている状況。
今年は周東をレギュラーとして運用していく方針で、近藤や柳町も合間合間で守らせるでしょう。
また育成でアピールしている川村優斗の支配下登録によって化学反応を起こしてくれることにも期待します。
4:指名打者
高橋礼、泉圭輔が絡む2対1のトレードで読売ジャイアンツから加入したアダム・ウォーカーを主に起用する方針を小久保監督が明言しました。
また昨年ライトと指名打者での出場機会がほぼ半々だった柳田を初めとした怪我がちor30歳以上の主力打者(栗原、近藤、山川etc…)の休養としても機能するでしょう。