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万感の思いを込めて汽笛が鳴る。銀河鉄道999 4kリマスター映画レビュー
12月13日にリバイバル上映された銀河鉄道999 4kリマスター上映を見てきました。
最も好きな映画はと訊かれると銀河鉄道999と答えます。
それほど影響をうけ、大好きな映画が銀河鉄道999です。
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母親を機械伯爵に殺された星野鉄郎が母親そっくりの謎の美女メーテルと共に銀河鉄道999に乗り、宇宙を旅するという物語です。
公開は1979年と今から約45年も前の作品です。
4kリマスターということで絵はかなりきれいになっていました。さすがに絵柄が古いのはいなめませんが、キャラクターデザインは秀逸で演じる声優さんたちの声の力は素晴らしいの一言です。
鉄郎を演じる野沢雅子さんは今なお現役なので、驚愕せずにはおれません。
映画版の鉄郎は15歳という設定で今でいうところのイケメンになっています。テレビアニメ版とは年齢が五歳上になっています。それにより頭身がたかくなり、走るシーンなどか躍動感たっぷりに描かれています。
のちにコスモドラグーンと名付けられる戦士の銃を構えるシーンは鳥肌もののかっこよさです。
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また本作ではキャプテンハーロックやクイーンエメラルダス、大山トチローなど松本キャラの人気キャラクターが多数登場します。
メーテルやガラスのクレア、エメラルダスといった松本美女に性癖をゆさぶられた人も多いでしょう。今みてもクイーンエメラルダスのデザインは秀逸ですね。あのぴったりしたラバー風コスチュームは確実に着る人を選びますね。
同じく松本零士がキャラクターデザインした宇宙戦艦ヤマトでも森雪が同じような戦闘服を着ています。あんなに体のラインが見えても平気なぐらいスタイルが良い人だけが着れるのです。
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松本美女の特徴としてロングヘアーでスレンダーがあげられます。まつげが長く、目は切れ長でややたれ目がち。そしてぴったりとした服を着がちということです。メーテルの毛皮の帽子はアストラハン帽子というそうです。一説には女優の八千草薫さんがモデルともいわれています。
諸説ありですね。
宇宙を背景に謎の金髪美女が松本零士キャラクターの定番ですね。銀河鉄道999のメーテルや宇宙戦艦ヤマトのスターシャがそうですね。名前の特徴からロシア風美人が好みだったのかもしれません。
そして誰しもがメーテルのような謎の美女と旅をしたいと思ったことでしょう。
少年星野鉄郎は旅通じ、大人へ成長していきます。
母親の仇である機械伯爵を討ち、ついに終着駅であるアンドロメ本星にたどりつきます。旅をとおして鉄郎はメーテルに惹かれていきます。それは少年の憧れなのか、愛なのか。それは見る人が決めるべきだと思います。
終着駅の名は惑星メーテルといいます。
そこでメーテルの旅の本当の目的が語られます。
メーテルは少年たちをこの惑星につれてきては星の部品にしてたのです。
さらに機械化母星を破壊するためにかつて旅をともにしてきた少年たちは惑星の重要な部分に配置されているのです。
機械になって不老不死になるのは本当に人間として幸せなのか。
旅の終わりに鉄郎はその答えを見つけます。
限りある命だからこそ、人は生きる意味があるのだと。
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ラストに機械化母星を破壊し、地球に帰還したメーテルと鉄郎は別れます。出会いがあれば別れがあるのです。別れを通じて人は成長するのです。
ラストにかかるゴダイゴのギャラクシーエクスプレス999は名曲といっても過言ではないでしょう。まさにテーマ曲です。
最後の悲しさと憂い、未来への希望が入り混じった鉄郎の顔は印象的です。
何度見ても感動を得られる映画を傑作といいます。
銀河鉄道999は傑作であり名作なのです。