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「孤独のグルメ」映画レビュー 井之頭五郎世界でお腹が空く
先日、映画「孤独のグルメ」を見に行きました。なので僭越ながら映画レビューをしたいと思います。ネタばりありなのはご容赦ください。
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この映画はテレビドラマで人気の「孤独のグルメ」の映画版です。映画ということでかなりスケールが大きくなっています。
パリ在住の老人に井之頭五郎は幼少時にたべたいっちゃん汁なるものをもう一度食べたいという依頼を受けます。
老人の孫は杏さんですね。
杏さんは井之頭五郎のかつての恋人の娘ということです。
老人の依頼を受け、井之頭五郎は世界各地を飛び回り、そのいっちゃん汁なるものを再現せべく奔走します。
もちろん、井之頭五郎はその各地で美味しいものを食べまくります。
長崎の離島にわたるために立って乗るカヌーサップで海を渡ります。まあ、そこでけっこう劇場で笑いがおきます。
そこで台風にあい、なんと井之頭五郎は漂流し韓国はプサン近郊の島にながれつきます。そこで島に住む内田有紀と出会います。
そんな無茶なとも思いましたが、面白かったのでそれでいいかなと妙な説得力がありました。
井之頭五郎はプサンでファンテへジャンクというスープ料理をたべます。これがいっちゃん汁を作るためのヒントになります。
この韓国料理が一番食べたいと思った料理ですね。
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フランスのオニオンスープや長崎ちゃんぽんなど美味しそうな料理が目白押しですが、この韓国のスープが一番ひかれましたね。
ファンテへジャンクは干したスケトウダラを煮込んだスープです。
胃に優しそうなスープですね。実際韓国では二日酔いの時に食べるそうです。
この「孤独のグルメ」の映画を見ると確実にお腹が空きます。
クライマックスではオダギリジョー演じるラーメン屋の店主にいっちゃん汁の再現を依頼します。
最初、オダギリジョーはしぶりますが井之頭五郎の熱意に負け、いっちゃん汁をつくることになります。
実は内田有紀の元旦那がオダギリジョーだったのです。
人は意外なところでつながっていますね。
ラストは劇中作としてドラマ「孤高のグルメ」の撮影シーンがあります。
そこで善福寺六郎なるキャラクターを演じたのは遠藤憲一さんです。
そうきたかと思わず声にでそうになりました。
これには映画館のお客さんたちも声をだして笑っていました。
僕も思わずクスリとさせられました。
この「孤独のグルメ」という映画を見ると確実にお腹が空きます。
老人ホームでドラマの「孤独のグルメ」を流すと食欲がなかったお爺さん、お婆さんがお腹が空いたといいだすらしいです。
たしかにその通りで映画を見終わった人たちは口々にあれを食べたい、これを食べたいといっていました。
たしかにその通りでしたね。
食欲がなく、体力が落ちたときに見るのをお勧めします。お腹が空いて、ご飯を美味しく食べられること間違いないですね。
今回、松重豊さんが主演、監督、脚本を担当されたとのこと。なんだかんだいってこの作品への松重豊さんの愛を感じましたね。殺伐としたシーンがほぼないのでそういうのが嫌いな人には安心して見られる映画ですね。
歴史に残る名作というのではなく、心に残る快作といったところでしょうか。本当に見て、損はない面白い映画でした。