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40代から始める、誰も知らない     漢方養生法:心と体を整える秘訣

40代以降の女性は、ホルモンバランスの変化や代謝の低下、ストレスの増加など、体調や生活習慣に多くの変化を感じやすい時期です。漢方養生の観点から、一般的なアドバイスに加えて、あまり知られていない方法や考え方をお伝えします。


1. 気血(きけつ)の調和を重視した「季節養生」

40代以降の女性は特に「気血」の不足や滞りを感じやすくなります。季節ごとに体のバランスが変わるため、各季節に応じた養生を取り入れることが重要です。例えば、春と夏は「気」を養い、秋と冬は「血」を補うように心がけます。


春・夏:気の巡りを整える

  - 40代の女性は、肝の気(ストレスや感情のコントロール)に影響を受けやすいので、春先には肝をサポートする「菊花」や「山査子(さんざし)」を使ったお茶を飲むと良いです。これにより、気の巡りを促し、イライラや不安感を和らげます。

  

秋・冬:血を補い体を温める

  - 秋から冬にかけては、血虚(けっきょ)の傾向が強まりやすく、肌の乾燥や冷えを感じやすくなります。これには「当帰」や「熟地黄」などを含む煎じ薬を取り入れたり、山芋やクコの実などを食事に加え、血を補い、体を温める食材を積極的に摂取しましょう。


2. 「経絡ストレッチ」で未病を防ぐ

「経絡(けいらく)」は体のエネルギーの通り道で、これが滞ると気血の流れが悪くなり、さまざまな不調が現れます。経絡を意識したストレッチを日常に取り入れることで、血流や気の流れをスムーズに保ち、未病(病気になる前の段階)を防ぐことができます。


例:肝経のストレッチ  

  40代の女性には特に肝経(足の内側から脇にかけて流れる経絡)のストレッチがおすすめです。以下のように行います:

  - 床に座り、足を伸ばして開脚します。

  - 両腕を伸ばし、片方の足の指先を目指して体を倒し、反対側の足にも同様に行います。

  - この動作で、肝経が通る内側の部分を伸ばすことができ、肝の気滞を解消します。

 3. 「五臓の声」に耳を傾けるセルフチェック法

40代以降の女性は、日々の生活で五臓(肝・心・脾・肺・腎)のバランスが乱れやすくなります。五臓の働きは感情とも深く結びついているため、感情の状態を手がかりに、どの臓器が弱っているのかを知ることができます。この「五臓の声」に耳を傾け、早めに対処することが大切です。


肝(怒りやすさ・ストレス): イライラや情緒不安定を感じたら、肝が滞っているサイン。菊花茶や酸味のある果物を摂ると良いです。

心(不安や心配):眠りが浅かったり動悸がするなら、心のバランスが乱れている可能性があります。蓮の実や百合根を摂取すると心を安定させます。

脾(疲労感・消化不良): お腹が張る、疲れやすいと感じたら、脾が弱っています。山薬や大棗(ナツメ)を食事に加え、消化機能を整えましょう。

肺(皮膚や呼吸): 肌の乾燥や咳が続くなら、肺のケアが必要です。
白い食材(白きくらげ、梨など)が肺を潤してくれます。

腎(疲労・冷え): 腰痛や足の冷え、疲れが取れにくい場合、腎が弱っています。黒ゴマやクコの実、黒豆など、黒い食材が腎を補強します。


 4. 経皮吸収」を利用した漢方オイルマッサージ

漢方薬の飲用だけでなく、漢方オイルを使った経皮吸収も効果的です。皮膚から漢方成分を吸収させることで、血行促進や自律神経のバランスを整える効果があります。特に、女性は40代以降になると肌の乾燥が進むため、オイルマッサージが保湿とともに養生の一環となります。

温める作用のある「桂皮オイル」  

  このオイルは血行促進や冷え解消に効果的です。足裏や手のひらに塗布し、ゆっくりとマッサージすることで、冷えや疲労を和らげます。


 5. 「目を閉じる養生」:目の健康と内蔵のケア

目は「肝」と深く結びついており、40代以降の女性は目の疲れを感じやすくなります。デジタル機器の使用が多い現代では、特に目の養生が重要です。目を休めることは肝のケアにつながります。


1日5分間目を閉じる時間を作る  

  目を閉じて、深呼吸しながらリラックスすることで、肝の負担を軽減し、気の巡りを整える効果があります。特に、寝る前や昼休みなど、意識して取り入れてみましょう。


まとめ

40代以降の女性は、体と心の両面で大きな変化を経験しますが、漢方養生のアプローチを活用することで、これらの変化にうまく対処できます。「季節養生」や「経絡ストレッチ」、「五臓の声に耳を傾ける」など、あまり知られていない養生法を取り入れ、日々の生活の中で自然に体調を整えていくことが健康維持に役立ちます。

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