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国際バカロレアDPは、トライアスロン的な学び

国際バカロレアDPは、『とにかく大変』と言われます。

『とにかく大変』なので「とにかく勉強が大変」なのかと思ってしまいますが、国際バカロレアDPは、勉強の中身だけではなく学びの仕組みも含めると『確かに大変』なプログラムです。

学びのイメージは、「トライアスロン」

トライアスロンは、水泳、自転車、ランニングの3種目を連続して行う競技で、一つの種目が終わった後、すぐに次の種目が始まり、全ての種目をクリアしてゴールを目指します。

トライアスロンでは、それぞれ異なるスキルと体力が求められると同時に全ての種目をクリアしなければならないので、どれかの種目で全力を出し切ったり、苦手な種目があると完走は難しくなります。

国際バカロレアDPの学びはトライアスロンのように「全ての内容をバランスよく学び」「課題に次々に取り組み」「最終試験を経てDPを取得する」仕組みです。

得意科目に時間をかけすぎたり苦手科目を避けるように勉強したりするとDP取得が難しくなります。

DP取得は、トライアスロン完走のようなイメージ

DP取得には、トライアスロンのように全ての要件を満たした上で、24点(45点満点)以上のスコアが求められます。

ある科目で7点(最高スコア)であったとしても、要件を満たしていなければDP取得はできませんし、コア科目(CAS・TOK・EE)で未提出があると全体で24点以上あったとしてもDP取得はできません。

「合計スコア24点でDP取得ができた」=「制限時間ギリギリでトライアスロンを完走できた」に近いイメージです。

DPスコアの意味

国際バカロレアを使った世界中の大学入試では、DP取得と各大学が要求するDPスコアが重要になります。

大学入試で必要なDPスコアと言われると、共通テスト(旧センター入試)の各科目の合計点のようなイメージを持たれるかもしれません。

しかし、国際バカロレアDPの仕組みは、DP取得の要件を満たした上で、内部評価と最終試験による各科目の点数の合計(45点=7点✖️6科目+[TOK・EE]3点)でDPスコアが決まります。

「24点以上のDPスコア」=「トライアスロンを完走し、どの程度の成績を収めたか」に近いイメージです。

世界中の大学で国際バカロレアDPを使った大学入試が行われているのも、この『とにかく大変』な学びの仕組みをクリアしそれなりの実力(DPスコア)があるので、大学の学びに十分対応できると大学側が認めているからだと思います。

DPを選択するかどうか

国際バカロレアDPで学ぶ生徒は、DP取得の仕組みを理解した上で、自分の今の状態(勉強・課題の見通し・体調・趣味・自由時間…)を把握しながら学びに向かうことが常に求められます。

この『とにかく大変』なDPの学びを経験することは、その後の人生(大学、大学卒業後)にわたって必ず役立つことに間違いありません。

DPの学びを選択するかどうかは、DPの学びで自分がどのように成長したいか、自分の状態(学習に向かう姿勢、性格、目標など)にDPの学びが向いているのかを考えて判断する必要があります。

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