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【腰痛持ち必見】改善の鍵はハムストリングスにあり?今日からできる簡単ストレッチで腰痛から解放されよう!【理学療法士が解説】


「また腰が痛い…」

朝起きた瞬間から、重だるい腰の痛みを感じる。 仕事中も、家事の最中も、常に腰の痛みがつきまとう。

あなたは、そんな腰痛に毎日悩まされていませんか?

厚生労働省の調査によると、日本人の約8割が生涯に一度は腰痛を経験すると言われています。 まさに国民病とも言える腰痛は、私たちの生活の質を大きく下げてしまう、本当に厄介な存在です。

「もう、この痛みとは一生付き合っていくしかないのかな…」

そう諦めかけている方も、もしかするといるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。

実は、腰痛改善の鍵は、意外な場所にあるかもしれないのです。

それが、今回の記事のテーマである「ハムストリングス」

太ももの裏側にある筋肉、ハムストリングスが、なぜ腰痛と関係があるのか? そして、ハムストリングスを柔らかくすることで、腰痛はどのように改善するのか?

この記事では、最新の研究データに基づきながら、理学療法士である私が、腰痛改善のためのハムストリングスストレッチについて、分かりやすく解説していきます。

この記事を読めば、あなたは


  • なぜハムストリングスのストレッチが腰痛に効果的なのか、エビデンスに基づいた知識が得られます。

  • 今日から実践できる、簡単で効果的なハムストリングスのストレッチ方法が分かります。

  • 長年の腰痛から解放され、快適な生活を取り戻すための一歩を踏み出せます。


たった5分で読める記事です。

ぜひ最後まで読んで、腰痛のない、快適な毎日を手に入れてください。




驚愕の事実!腰痛の原因は腰だけじゃない?

突然ですが、皆さんにお聞きしたいことがあります。

「腰痛の原因って、なんだと思いますか?」

多くの方が、

  • 「姿勢が悪いから」

  • 「重いものを持ったから」

  • 「運動不足だから」


など、腰そのものに原因があると考えているのではないでしょうか。

もちろん、それらも腰痛の原因の一つではあります。

しかし、最新の研究では、腰痛の原因は腰だけではない、という驚きの事実が明らかになってきています。

実は、太ももの裏側の筋肉「ハムストリングス」の硬さが、腰痛に深く関わっている可能性があるのです。

「え?太ももの筋肉が、腰痛と関係あるの?」

そう思われた方もいるかもしれませんね。

でも、考えてみてください。

私たちの体は、全てが繋がっています。

硬くなったハムストリングスは、骨盤を後ろに引っ張り、腰椎の自然なカーブを歪ませてしまいます。

例えるなら、家の土台が傾いているような状態です。

土台が傾いていれば、その上に建っている家全体が歪んでしまいますよね?

それと同じように、骨盤の歪みは、腰に大きな負担をかけ、慢性的な腰痛を引き起こしてしまうのです。

エビデンスが証明!ハムストリングスストレッチの驚くべき効果

「理屈は分かったけど、本当にハムストリングスのストレッチで腰痛が良くなるの?」

そう疑問に思われる方もいるかもしれません。

ご安心ください。

科学的なエビデンスも、ハムストリングスストレッチの腰痛改善効果をしっかりと裏付けています。

今回、紹介する研究は、735人もの腰痛患者さんを対象に行われた、大規模なメタアナリシスというものです。

メタアナリシスとは、過去に行われた複数の研究結果を統合し、より信頼性の高い結論を導き出す研究手法のこと。

つまり、今回の研究は、数多くの研究データを分析し、ハムストリングスストレッチの効果を徹底的に調べた、非常に信頼性の高いものと言えるのです。

その結果、なんと、

ハムストリングスストレッチは、腰痛の強度を軽減し、体の機能を改善する

という驚くべき効果が明らかになったのです

さらに、

  • 坐骨神経痛を伴う腰痛にも効果的である

  • 腰の可動域も広がる

といった嬉しい効果も報告されています。

まさに、ハムストリングスストレッチは、腰痛改善の切り札と言っても過言ではないでしょう。

理学療法士が教える!今日からできる簡単ハムストリングスストレッチ

「よし、ハムストリングスストレッチをやってみよう!」

そう思われた方も多いのではないでしょうか。

そこで、理学療法士である私が、誰でも簡単にできる、効果的なハムストリングスストレッチを3つ厳選してご紹介します。

ストレッチ①: 椅子に座って行うストレッチ

  1. 椅子に浅く腰掛け、片方の足を軽く前に伸ばします。

  2. 膝は軽く曲げたまま、背筋を伸ばしてゆっくりと体を前に倒します。

  3. 太ももの裏側が伸びているのを感じながら、20秒キープ。

  4. 反対側の足も同様に行います。



ストレッチ②: 床に寝て行うストレッチ

  1. 床に仰向けになり、片方の膝を立てます。

  2. もう片方の足は天井にまっすぐ伸ばします。

  3. タオルやストレッチベルトを足先にかけ、両手で持ちます。

  4. タオルをゆっくりと引き寄せ、太ももの裏側が伸びているのを感じながら20秒キープ。

  5. 反対側の足も同様に行います。



ストレッチ③: 立って行うストレッチ

  1. 壁や手すりなどに手をついて立ちます。

  2. 片方の足を少し前に出し、かかとを床につけます。

  3. 前に出した足の膝を軽く伸ばし、体をゆっくりと前に倒します。

  4. 太ももの裏側が伸びているのを感じながら、20秒キープ。

  5. 反対側の足も同様に行います。


ストレッチを行う際のポイント

  • 呼吸を止めずに、ゆっくりと呼吸しながら行いましょう。

  • 痛みを感じる手前で止め、無理のない範囲で行いましょう。

  • 毎日継続して行うことが大切です。


これらのストレッチを1日5分、根気強く 続けるだけでも、きっと腰痛改善の効果を実感できるはずです。

ICFモデルって何?もっと深く知りたいあなたへ

記事の中で何度か登場した「ICFモデル」

「なんだか難しそうな言葉だな…」

そう感じた方もいるかもしれませんね。

ICFモデルとは、International Classification of Functioning, Disability and Healthの略で、日本語では国際生活機能分類と訳されます。

簡単に言うと、ICFモデルは、

人の生活機能を多角的に捉えるためのフレームワーク

のことです。

ICFモデルでは、

  • 心身機能・構造(体の機能や構造)

  • 活動(日常生活で行う活動)

  • 参加(社会生活への参加)

といった3つの視点から、人の生活機能を評価します。

今回の研究論文でも、このICFモデルに基づいて、腰痛とハムストリングスストレッチの関係性が分析されています。

ICFモデルについてもっと詳しく知りたい方は、以下の資料を参考にしてみてください。



まとめ:今日からストレッチを始めて、腰痛のない人生を!

今回の記事では、

  • 腰痛改善にはハムストリングスのストレッチが効果的である

  • エビデンスに基づいた研究データも存在する

  • 誰でも簡単にできるストレッチ方法


について解説しました。

長年の腰痛に悩まされている方も、そうでない方も、ハムストリングスのストレッチは、腰痛予防・改善のために、非常に 効果的な 手段です。

今日から5分、ハムストリングスストレッチを習慣にして、腰痛のない、快適な毎日を手に入れましょう!

そして、もしあなたが理学療法士であれば、今回の研究論文は、臨床でのエビデンスとして、役立つはずです。

ぜひ、今回の内容を参考に、患者さんの(痛み を和らげ、笑顔を取り戻すお手伝いをしてください。

参考文献

  1. 厚生労働省. (2019). 国民生活基礎調査.

  2. Buchbinder R, Hartvigsen J, Dan C, et al. Prevention and treatment of low back pain: evidence, challenges, and promising directions. Lancet (London, England) 2018; 391(10137): 2368–2383.

  3. Pourahmadi M, Hesarikia H, Keshtkar A, et al. Effectiveness of slump stretching on low back pain: a systematic review and meta-analysis. Pain Med (Malden, Mass) 2019; 20(2): 378–96.

  4. Gou Y, Lei H, Chen X, Wang X. The effects of hamstring stretching exercises on pain intensity and function in low back pain patients: A systematic review with meta-analysis of randomized c ontrolled trials. SAGE Open Medicine 2024; 12: 1-12.


免責事項

本記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断・治療に代わるものではありません。

腰痛の症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、専門医の診察を受けてください。


いかがでしたでしょうか?

この記事が、あなたの腰痛改善の一助となれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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