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グノーシアをクリアした感想


クリア後、スチルを見たくて
役割バグで夕里子に会いに行った時に遭遇したイベント。
夕里子もクリアが嬉しいのかと思ったら普通にスキル習得イベントでした…。
(しかもその後すぐに夕里子が襲撃されたのでやり直し)


ということで
この記事にはネタバレを含みます。

ゲーム紹介、考察なども簡略的で
基本個人のこんなグノーシアだったよ、感想です。
こんな宇宙もあったんだ〜という気持ちで読んでくださると嬉しいです。


簡易的なゲーム紹介



「ねえ、君。
 人類はこの宇宙から消滅すべきだと思う?」

鬱ゲーのような音楽と投票によるコールドスリープ、人外からの襲撃と陰鬱なゲームなのかと思うかもしれませんが
冒頭で見せたスチルのようになかなかシュールなイベントもあります。

SFの世界観、人狼ゲームという一定のシリアスを保ちながら
たとえ相手が襲撃者であるグノーシアだったとしても憎めない感じの演出もあり個人的に私はそれがすごく助かってたゲームでした。

「グノーシア」というと多くの人が一人用人狼ゲームと言います。
それでほぼあっているのですが
流行ったのもだいぶ前なので
人狼ゲームとはそもそも何なのかを
体感で説明します。

細かな説明は人狼のルール説明ページを見ればいいと思います。

本来はリアルの人間とやるテーブルトークゲームのようなものだと思っています。
何の能力も持たない村人になり、情報を照らし合わせながら人狼を探すか
あるいは襲撃者である人狼になり、村人を減らしていくか
人狼を確定できる能力を持つ役職になり、村人に貢献するか
あるいは人でありながら人狼に加担し、会議を引っ掻き回すか

サスペンスドラマの探偵にも、容疑者にも、犯人にも、警察にもなれる、
そんな印象を持つゲームです。
そして、ゲーム毎にその人の役割は変わっていき
こういうポジションだから犯人、というのが一切効かない世界です。

毎日、投票と襲撃で人は確実に減っていき
その中で両陣営、ハラハラしながら
嘘と本当を闇鍋にしていく、そんなゲームです。

リアル人とやればまた違うと思います。
ただグノーシアは基本1人用であり
対戦相手はAIです。

そこがまた、グノーシアの魅力の一つになっていると思います。

AIにはそれぞれ性格があり
傾向があります。

嘘を見抜くのが得意な人、
とにかく嫌いな人に投票する人、
疑う人を疑う人、
場を制圧するだけのカリスマ性がある人、
そんな特徴を持つAIたちに
その特徴に沿ったキャラクターをつけて
ループを繰り返していくうちに
一人一人に愛着を持てる、そんなゲームです。

この人は味方だとこんな動きをするのか、
逆に敵だとこんなに厄介なのか、
この人は最後まで生き残るとこんなに頼りになるのか、
おまえ、ぶりっこしてんじゃねええええ、
など

何度も同じ人たちと
違う役割で
ループを繰り返すからこそ
そのキャラクターたちが愛しいと感じられるのです。

ただ人々が疑いあい、疑心暗鬼になり
恨み合うゲームというより
人だから、グノーシアだから
敵だから、味方だからこそ見えてくる
そのキャラクターの本質に触れていく、
そんなゲームです。

グノーシアが必ず出現する宇宙船の世界を
延々とループする主人公と
そのループを共に認識しているセツ。

互いに励まし合いながら
皆が生き残れる道を探す、というシナリオなのもありがたかったです。

セツが嫌いなプレイヤーはいないと思います



ネタバレあり感想


で、人狼ゲームを延々としていって何が目的なの?
って感じになると思います。

基本このゲーム、キャラゲー的な側面もあり
ループを経験していって垣間見えた
キャラクターの特記事項を埋めていく、というのが
基本的な目的になります。

あらかじめ
この設定でやるといいよというアバウトなガイドが出るので
それをこなしていくと
キャラクターの掘り下げが行われていき
特記事項が開くほどAIも賢くなっていく、
そんなゲームです。

何度も何度も同じ人と疑り合いをしても
ストレスないようにできてるんだなぁと
改めて思います。

シナリオの関係上
この人を最後まで生き残らせろ、
もしくは必ず倒せ
という条件付きの特記事項もあります。

それが成功するまで何度も何度もループするわけです。

きついかなーと感じるかもしれませんが
レベルアップで主人公の能力が上がって
強力なスキルも覚えていくので
最悪能力でゴリ押せる部分もあると思います。

カリスマが高く、場を制圧する夕里子

三大グノーシアで苦戦するイベントの一つ、
グノーシアの夕里子をセツと共に倒すイベント。

夕里子は能力値が高く、彼女の一声で投票先が決まるほどの影響力の持ち主。
普通に相手をしてても厄介なのに
AIが優先してセツを潰しに行きます。
セツもこの直前の選択肢で主人公が「頑張ろう」と選ぶと
めちゃくちゃ頑張ってしまい
夕里子に突撃していき、コールドスリープされる…を繰り返しました。

たまたま誰かが「夕里子ってさー怪しくない?」と言ってくれて
それに便乗する形でやっと倒せました。
でもこういうイベントで判明する真実は割と世界観の根底に触れてて好きです。

たぶんめちゃくちゃ頑張ってセツを守ってたループ。
守護天使はその日の夜、グノーシアの襲撃から確実の一人守れる役割の人(自分自身は守れない)。
こういう風にストレート勝ちができるのは結構気持ちがいいです。

夕里子がセガ派に見える

次に難関だったのが夕里子を最後まで守り抜くイベント。
たまにこれ、主人公が乗員で、夕里子がグノーシアだった場合も起こるらしいです。
そこでもこんなこと言えちゃうのは彼女らしい、
と考えていけるようなゲームです。

夕里子はとにかく目立ちやすく
コールドスリープもされやすいし
グノーシアにも狙われやすい。

普段はさっさと退場してくれと
どちらをやってても思う人だからこそ
生き残らせるのが大変です。

ククルシカが確定エンジニアだったけど
夕里子を守らないといけない。

レムナン(人の時も割と感情的で思考が読みにくい)

沙明(敵でも味方でも思考が読みにくく一番苦手なタイプ)

ジナ(味方であっても突然乗員を疑い出す苦手なタイプ)

がグノーシアで本当に苦戦しました。


二人目のグノーシアだったジナをグノーシア確定でコールドスリープさせたし
そろそろ夕里子襲われそうと
護衛から外したら
案の定、襲撃されてしまい
そこから必死に推理しました。

女性主人公の場合、恋愛イベント用意されてますが
本当にレムナンと沙明、苦手です。
(人してじゃなくてゲームとして)


そしてこれがおそらく最も大変だと思われる
ラキオ護衛イベント。

ラキオはステルスとかわいげという
コールドスリープや襲撃の危険性を下げるステータスが
全て低く
カリスマも低いので自分の意見に賛同するものが少なく
何らかの形で途中退場になることが多いキャラクター。

何ならプレイヤーも
とりあえず初日はラキオをコールドスリープさせよう
ラキオがグノーシアなら疑った時にすぐに凍らせられるから放置でいい
自分がグノーシアだったらとりあえずラキオ疑えば凍らせられる

そんな扱いのキャラです。

ただロジックが高いので終盤まで生き残れば
とても頼りになるし、手強い敵にもなります。
たまに推理に熱中しすぎて自滅します。
演技力が高いので、グノーシアだった場合
エンジニアのふり、ドクターのふりを平気でしてくるので
本当の役職持ちだった時、意外と守ってもらえない人。

だが、みんなそんなラキオが好きだと思う。

私もラキオが一番好きなキャラです。

それはそれとして
明らかに乗員認定をもらってる人を疑うラキオ
そのラキオを疑う他の乗員
その状態でラキオを庇う自分

ということを必死でやったこのループ、
本当に大変でした。
何なら最後、ラキオは私に投票してきました。

おのれ…ラキオ…おのれ…と
本当に思いました。
(毎晩守護天使で守ってる)


この一連の高難度ミッションで
本当に大変だったので
本編における救済処置のステータス
直感をそこそこ上げたのですが
基本その後は関係なかったです。

直感は高ければ高いほど、人の嘘を見抜けます。
リアルロジックで推理したい人はいらないスキルなので
振らなくてもいいのですが
こういうふうに誰かを護衛する時は
誰が敵なのかを分かってた方がやりやすいので
その時だけでも
直感上げとけばよかったとちょっと後悔しました。


私個人がとても大変だったのがこのSQと二人きりで生き残るミッション。

私の場合なぜかSQがよく途中退場してしまうんです。
最後の方はループが始まるたびに
SQに協力しようと提案され
ああ、これイベントだなと何回も思いました。

このゲームでおそらく最も嘘がバレやすいしげみちと二人きりのグノーシア戦。
しげみちは疑われたら庇いきれない、どうしよう、と思ってたら
SQが二人きりになりたいと提案してきて
もうしげみちを守る理由がなくなりました。

しげみち、ごめんよ。

こんなのどう庇ってあげろというのだ。
(クリア後見られる航海日誌ではいつ嘘バレしたかがわかる)

味方であるはずのAC主義者に凍らされるしげみち。


それでも五日目までは残らせた。
結構頑張りました。
レムナン、相変わらず私怨で投票するなぁ…。

ちなみにこの時も
二人きりになりたいなぁ〜と誘ってきたSQが私に投票してきて
その晩、会いに行ったら「テへ⭐︎」と言われました。
最終戦は延々と私を疑ってきた後に
最後に残ったククルシカに投票してるし

本当にSQは怖いです。
(お前もしげみちに投票してるじゃないか、と言わないでくれ)

ちなみに私はバグ探しが一番苦手で
何もしなくても疑われるジョナスがバグで良かったです。


ちなみにやってて楽しいのはエンジニアです。
これは調べた人が全員グノーシアで
ほぼ完璧にプレイできた時。

AIの傾向がわかってくると
なぜこの人はこんな挙動をしたのかなぁという
材料が欲しい時にエンジニアは本当にありがたいです。
だいたいグノーシアでした。

演技力が上がってくれば
グノーシア全員生存もできます。
ああ、私ってこんなふうに嘘をつくんだという
自己分析にもちょっとなります。

一番難しいのが本当にバグです。
バグは自分がなっても難しいです。



「主人公は信用できない」とか普通に言われるので
そういうこと言われても耐えられる名前にしたんですが
割とちょくちょく面白かった。

感動的な場面でも名前を言われるので
自己責任で。

議論パートでの疑惑向けに耐えられなくて
こういう名前にするのも正直ありです。
私は助かった。


クリアデータとクリアした時のステータス。
最後の方は直感20で手に入る「人間だと言え」を放った後雑談してました。
(グノーシアが人間だと言った場合、嘘バレする可能性がある
雑談するとヘイトが下がる)

直感20だと終盤はほとんど嘘を見抜けないので
割と邪魔しなかったです。



ちなみにこのシーンがラキオが好きな理由です。
ここでこんな気配りができるのに
なぜ普段はあんな空気が読めないのだと
本当に思いました。




これはプレイヤーがセツに恋するゲームなんだなぁと本当に思いました。
セツにもう一度会いたくて
延々と何周もゲームをしてしまう人が
一定数いるらしいですが
気持ちがわかります。


これからグノーシアはアニメ化するらしいですが
正直乗員全員に声がつく前にクリアできて良かったです。

今は声優さんのイメージに引っ張られてしまうこともあるので。
まっさらセツとみんなに会えて
本当に良かったなぁと思いました。


ちなみに好きなキャラはラキオとコメットでした。
ラキオは先ほど言った通りです。
コメットは人間でもグノーシアでも裏表がないのが救いでした。

最後にこいつと残りたくないは
ククルシカと夕里子。
ククルシカ、オトメ、自分で残った時
もうククルシカがグノーシアなのに
オトメが自分しか疑わなくて
本当に泣きました。




終わりに


インディーゲームとは思えない完成度と評判だったのがよくわかりました。
もっと殺伐としたデスゲームかと思ってたら
中身はちょっとシュールがあるSF物語だったイメージです。

たまに下ネタがきつい時がありますけど
それが気にならなければ人に薦められると思います。

騙し、騙され
時に協力したからこそ
まぁお互い様だよね、という距離感が
キャラクターと生み出せるのは
唯一無二だと思います。


ボイスもなく
派手なムービーもなく
ただ延々と同じキャラクターと議論をするだけ、
と言われてしまえばそれまでですが

ある意味ネタバレが絶対にない推理ゲームでもあります。

自分のロジック力を試したい、
人狼ゲームをやってみたい、
探偵役も犯人役もやってみたい、

そんな人には本当にぴったりだと思います。

SFの世界観にそこそこ浸れるのも良いです。

アニメ化も決まっていますし
今、グノーシアをやるのを意外といいかもしれませんよ。


拙い文章でしたが
ここまでお付き合いくださり
ありがとうございました。

こんな宇宙、こんなループもあったんだなぁと
参考にしてください。





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