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『目的』『目標』『計画』

誰しも計画を立てたことはあると思います。
「体重を10kg減らす!」「健康診断の数値を良くする!」「海外旅行に行く!」「お金持ちになりたい」「年収〇〇万を目指す!」「金融資産を年10%ずつ増やす!」「幸せな人生を送る!」など。

・・・これ、違和感を感じませんか?
そうなんです。これらは計画ではないんですよね。

『目的』『目標』『計画』を分類するとわかりやすいと思います。

私なりの定義はこうなります。
『目的』・・・目指すべき姿。 なぜそうなりたいのか?という根底にある考え
『目標』・・・目的を達成するための具体的な手段や指標
『計画』・・・目標を達成するための行動を具体的に示した手順

例えば、こんな感じでしょうか。
『目的』世界各国飛び回っていろんなことを体験することが幸せ。そんな人生を送りたい。
『目標』語学習得。旅行するための稼ぎ(年収〇〇万)が必要。時間を確保(年間に1週間の休み×2)する。
『計画』1年間オンライン英会話を週3回実践し、日常英会話をマスターする。年間の旅行予算費を算出し、毎月〇〇円貯蓄する。世界196ヵ国のうち行きたい国が80ヵ国あるので、残りの人生40年とすると1年間に2回海外旅行する。

目標や計画を設定する際の基盤となる考え方が”目的”となりますので、そこを明確にしておく必要があるんですね。『この設定自体が難しいのよ』ということもありますが、目的が明確でないと”何しよっかな~”状態に陥りることになる。

これを大前提として『計画』に焦点を当ててみましょう。
計画立案にあたっては、この4つが柱になります。
『現状分析』『数値』『行動』『動機』

では、例題として
4月になると中学3年生の受験生がいる家庭のお勉強計画について挙げてみます。
受験までの約10カ月先に向けて、単純に月割りし毎月偏差値1ずつ上げ、偏差値10アップを目指す!
これだけだと『数値』を並べただけなんですよね。

■計画立案前には『現状分析』が必要です。
現在の偏差値が60あって70を目指すのか、50から60を目指すのか?
国語・数学・理科・社会・英語の各教科の現在の偏差値は?
苦手な科目を伸ばす方針で進めるのか?まずは勉強をする習慣を身につけるために、得意な科目から取り掛かるのか?
部活をしている場合は夏の大会で引退。引退するまでは緩やかなペースで夏休みから本腰を入れてやるのか?
部活動はレギュラーでバリバリ活躍しているのか?補欠であれば、今から取り掛かれるのではないか?
個別塾の方が向いているのか? 環境に左右されるタイプだから厳しい教室形式の方が向いているのか?
など、現状の立ち位置、適性やどのような環境にいるのかなどを全て洗い出します。

■現状分析を基に『数値』と『行動』を決定する。
偏差値65を目標設定とする。
すぐに得点力アップを狙える暗記系の理科&社会の復習から始める。
夏の大会までは1日1.5時間勉強時間を確保し、復習メインの学習をするので〇〇の教材を2回解く。
各塾のカリキュラムや進学実績などの説明を聞きに行き、4月末までに塾を決定する。
受験で加点となる英検や数検などの試験がいつ頃実施されるか確認し、合格を目指すか決定する。
など、現実可能なアクションプランを作成し、工程表へと落とし込む。

■『動機』これが重要です。
なぜ勉強をすることが必要なのか? それをすることによって得られるものは何か?
主人公は親ではなく受験生です。
しかし、まだ子供なので勉強の必要性を親が伝えられないとモチベーションを保つことができません。

塾代がかかっているからその分取り返してもらわないと困るのよね。
パパやママみたいにならないように頑張りなさい。
〇〇君&〇〇ちゃんには負けられないよね。
とにかく良い点数を取ってきなさい。
お金持ちになって私たちを楽にしてもらいたい。
将来良い会社に就職するため勉強しなさい。
勉強は自分自身がやることだけど、全力でフォローするから何かあったら言ってね。応援してるよ。
勉強は一つの評価基準で、学生時代にどれくらい努力できる人なのかを問われているのよ。
知識を得ることで知る世界が広がるから楽しいよ。
勉強とは人生を豊かにするための一つの手段であり、将来の選択肢が広がるために必要なこと。
など、どんな理由でも良いのですが、納得できる説明や対話をすることがとても重要です。

ふ~~~ぅ。って感じで10カ月の計画を立てましたが、ここで満足したら何の意味もありません。
これでようやくスタートラインに立ったというもんです。
計画立案後は途中経過を確認するモニタリングが必要となり、計画通りでなければ何が原因なのか洗い出し、対応策を講じます。計画よりも上振れすれば、目標設定を引き上げるか検討します。
これは作成後のフェーズなので、今回はこれくらいにしておきます。

では、仕事っぽい内容にしましょう。
会社によっては「事業計画発表」や「経営方針発表」とかありますよね。

前期はこんな業績でした~!
来期はこんな感じで行くぞ~!
売上アップじゃ~!
こんな感じの数値並べ発表会や気合注入会(宴会付き)にはなっていないでしょうか?

経営者自ら考えて発表したんだから皆伝わったよね?
美味しい食事や余興まで用意したんだからやってくれるよね?
資料やデータも渡しているから皆理解しているよね?
一人一人何をすべきか考えられてるでしょ?
こんな感じの勘違いも注意です。

経営陣の魂を込めた計画なので、なるべく多くの人に響いてほしいですよね。
なので、共感できる『動機』が必要になってくるんですよ。
では、どのような動機が必要なのか?
組織に所属していれば良いことがありそうだ♪&怠けてると立場がまずくなりそうだぞ。
と思ってもらえる内容であれば良いんです。
例えば、成果と報酬を明示し、そのバランスが合っていればある程度の納得感は得られるでしょう。
期待されている以上の内容を明示することができれば、尚更良いでしょう。
逆に言えば、極端な赤字が出た場合は、経営者自身も自分の報酬を下げる覚悟が必要だと思います。
会社は利益を追求する組織なので、その責任者が責任を全うできなかったんだから自分が責任を取る格好を示す必要がありますよね?
そして、各セクションごとに誰が何をやるのか?を明らかにしておかないと、本来のやるべき事と責任の所在が曖昧になってしまいます。

そもそも、話す側と聞く側では熱量が違いますからね。
では、どうして熱量に違いが生じてしまうのか?
ここに大きな隔たりがあるのは、1番には思考領域が違うからだと思います。

経営者は『〇〇したい』『できないことをできるようにする』『新規事業を確立させる』など
思考が”will”だったり、”can’t⇒can”にすることを多くの時間考えています。
0⇒1にするゼロイチですね。
多くの方は”canの最大化”することを任務としていることに多くの時間を費やしています。
1⇒100にするような。
考え方が違うと100%伝えることは難しいのですが、組織運営として方向性を示すために発表する必要があるんですね。


では、冒頭の『目的』『目標』『計画』について戻ってみましょう。

自分自身の『目的』はなんでしょうか?
その『目的』を達成するためのやるべき事を『目標』としていますか?
『目標』を達成するための『計画』はありますか?

いつでも考えることが出来て、いつからでも始めることができます。

Let’s do it!

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