あらためて、小学生がプレゼンをする効用 3. クリティカルシンキングの強化
現在の世の中では、クリティカルシンキングの必要性が叫ばれています。
クリティカルシンキングとは、
「物事や情報を無批判に受け入れるのではなく、多様な角度から検討し、論理的・客観的に理解すること」
ですが、小学生がその日の授業内容をテレビ電話で説明し、大人の聞き手が質問やフィードバック、アドバイスを行う活動では、クリティカルシンキングを強化することができます。
大人の聞き手からの質問やフィードバックを受けることで、小学生は自分の考えを深め、異なる視点を理解することができます。
実際の授業での具体例を挙げると、たとえば社会科の授業で学んだ「地域の環境問題」について、小学生が自分の考えを説明します。
その際、大人の聞き手から
「地域の清掃活動にどんな工夫ができると思う?」
「他にどんな解決策が考えられるかな?」
と質問されることで、子どもは自分の意見をさらに考え直し、自分の理解がより深まりますし、新しい視点やアイデアを得ることができ、改善策を提案する力が養われます。
また、数学の授業で学んだ内容を説明する際に、大人が
「この解き方以外に他の方法はあるのかな?」
と質問すると、小学生は様々なアプローチを検討し、より柔軟な思考ができるようになります。
たとえば、分数のたし算を説明する際に、
「図を使って説明できるかな?」
という質問を通じて、視覚的なアプローチを考えることができます。
さらに、科学の授業で実験結果を説明した後、
「その結果から他にどんな仮説が考えられるかな?」
というフィードバックを受けると、子どもは実験のデータをもとに、新しい仮説を立てる力が身につきます。
たとえば、植物の成長条件についての実験を報告する際、大人から
「光以外にどんな要因が成長に影響するんだろうね?」
と問われることで、他の要因についても考慮することができるようになります。
このような活動を通じて、子どもは自分の考えを整理し、他者の視点を取り入れることで、より深い理解と応用力を身につけることができます。
大人からのフィードバックや質問は、子どもにとって貴重な学びの機会となり、自分の考えをよりよくするための手助けとなります。
このような対話を通じて、学習の質が向上し、子どもは自分の成長を実感することができるようになります。
以上のプロセスは、クリティカルシンキングの強化につながるのです。