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北欧のスマートシティ

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北欧のスマートシティは、ICTやデジタル、データの力を使って、そこの住む人たちの幸せを追求する街。住みやすい街を模索する市民のボトムアップとコスト削減をしつつ公共サービスの質を落…
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#デンマーク

デンマークのデジタル民主主義

デンマークのデジタル民主主義

2024年10月28日、東京都にお誘いを受け、「Smat City ✖️ Tokyo」のイベントで、デジタル民主主義をテーマにしたパネルディスカッションに登壇した。海外に住んでいてもお呼ばれされるようになったポストコロナ時代は、嬉しい。

一人サテライト状態の場合の、相変わらずの疎外感はどうしようもないが、そのうちテレプレゼンスロボットでどうにかしようと思っている。

この登壇の機会に、デンマーク

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北欧のスマートシティのポッドキャスト

北欧のスマートシティのポッドキャスト

はじめに2022年12月、「北欧のスマートシティ」(学芸出版)を、上梓しました。北欧のデジタルは、デジタル主導ではなく、社会に溶け込んでいること、そして幸せな生活づくりに貢献している。ということが、メインメッセージです。テクノロジーの話は、もちろん中心に伝えているのですが、どのようにテクノロジーが役立っているのかを示すために、北欧がどんな社会なのかも伝える、そんな構成になっています。

その本を読

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『実験の民主主義』読書会 2024年2−3月

『実験の民主主義』読書会 2024年2−3月

坂口緑先生が、「思いつきで始めた」という『実験の民主主義』の読書会。全三回が終了。一回が2時間弱という骨太の読書会で、私以外の参加者は、『実験の民主主義』で言及されているさまざまな研究者(トゥクビルとか)をよくご存知の方々でした。

民主主義に関しては、きちんと学んだことはなかったのですが、振り返ってみると、徳島県小松島『まちづくりのリビングラボ』で出会った岡山大学の岩淵泰さんから色々と学んだり(

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データに基づいた分析が社会へ与える影響

データに基づいた分析が社会へ与える影響

定期的に見ている情報の一つに、デンマーク統計局の統計報告がある。登録しているので、新しい統計レポートが出されると自動配信されるのだが、最近のレポートで興味深いものがあった。「だれがCOVID -19のワクチンを打ったか(Hvem er vaccineret mod COVID-19?)」と題されたものである。

「デンマークに住む人々で5歳以上がワクチン接種の機会を得て約90%がワクチンを摂取した

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ソーシャル・データ活用に見る未来

ソーシャル・データ活用に見る未来

デンマークは、言わずもがなの先進デジタル社会である。世界に先んじて社会の隅々までデジタルが浸透する社会となることで注目されるのは、いかに便利なデジタルツールがあるかなどの表面的な部分だけではなく、デジタルインフラがあるからこそ指数関数的に社会に広がるイノベーションの種なんじゃないかなと思っている。

データは宝の山か?データは次世代の石油、と言われて久しいけれども、実際にデータを活用して産業が勃興

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デンマークのAI Innovation Houseに行ってきた

デンマークのAI Innovation Houseに行ってきた

先日、機会を得て、デンマークのヴァイレ市(Vejle)に設立された、AIとデジタル関連のインキュベーション組織に行ってきた。AI Innovation HouseのCOO、ミカエラ・アナセン(Michaela Andersen )さんが案内役だ。

AI Innovation Houseとは?3年ほど前にAIやITテクノロジーに特化したインキュベーション組織として作られ、最先端の技術の展示やイベン

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最先端でカオスな街づくり:レフスヘーレウーエン(Refshaleøren)

最先端でカオスな街づくり:レフスヘーレウーエン(Refshaleøren)

アクセスは水上バスで以前よりのんびり散策したいと思っていたレフスヘーレウーエン(Refshaleøren)に行ってきた。コペンハーゲン中央エリアから水上バスでアクセス(陸路もあるが遠回りだ)することのできる、今最もカオスな先端的街づくりエリアだ。「最先端だがカオス」なのは当然で、今までの都市のイメージから離脱した新しい都市の姿が求められている現在、イノベーションが行われるためには「カオス」であるこ

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