深堀り 神経細胞の再生
再生医療や神経の再生の可能性について深堀してみます。
一部の神経細胞は再生能力を持っている
一部の神経細胞は再生能力を持っていることが知られています。具体的には、嗅覚神経細胞や一部の視覚神経細胞が再生能力を持っています。
嗅覚神経細胞は、鼻の中に存在し、嗅覚を感知するために重要な役割を果たしています。これらの神経細胞は、常に再生を行っており、約1か月で全てが更新されるとされています。
また、視覚神経細胞のうち、網膜の周辺部に存在する周辺視野の神経細胞は、一定程度の再生能力を持っています。しかし、中心視野の神経細胞は再生能力が低いため、破壊されると失われたままになります。
その他の再生能力を持っている神経細胞
現在のところ、嗅覚神経細胞や周辺視野の視覚神経細胞以外に、再生能力を持つ神経細胞は明確には知られていません。ただし、最近の研究では、一部の神経幹細胞やグリア細胞が、神経細胞を生成することができることがわかってきており、将来的に再生医療や神経疾患治療の分野で重要な役割を果たすことが期待されています。
また、神経細胞が破壊された場合でも、周囲のグリア細胞が修復を試みることが知られています。グリア細胞は、ニューロンを支える役割を持っており、神経細胞の周囲に存在し、細胞の修復や再生に関与しています。特に、星状グリア細胞は、神経細胞の保護や修復において重要な役割を果たすことが知られています。
グリア細胞の深堀
グリア細胞とは、中枢神経系に存在する神経細胞以外の細胞の総称です。グリア細胞は、神経系において神経細胞のサポートを行う細胞として知られており、様々な機能を持っています。
グリア細胞には、以下のような種類があります。
1.アストロサイト:神経細胞と血管を結びつけるための役割や、脳内の化学物質の取り込みを行うための役割があります。
2.オリゴデンドロサイト:軸索を包むミエリン鞘を形成するための役割があります。
3.マイクログリア:脳内の異物や細胞の老廃物を除去するための役割があります。
4.エピエンドサイト:脳室内に存在し、脳脊髄液の産生や吸収を行うための役割があります。
グリア細胞は、神経細胞と密接に関連しており、神経系の機能に欠かせない存在とされています。また、グリア細胞の異常が神経系疾患の原因となることも知られています。
少し古いものになりますが
rikenchannelより
RIKEN CBS Faculty & Labs グリア-神経回路動態研究チーム・長井 淳
https://www.youtube.com/watch?v=rSW2Vuuu5Aw
山梨大学より
他にもグリア細胞に関する情報は多岐にわたりありますが、解明されているようで解明が難しい神秘的な可能性を感じます。
2.オリゴデンドロサイト:
3.マイクログリア:
4.エピエンドサイト:
につきましても今後深堀していく予定です。
厚生労働省が発表した「平成29年度難病医療研究費補助金対象疾患数等調査結果」によると、2022年、日本で難病に指定されている疾患は582疾患あります。そのうち、神経系が関わる難病は約31%程度で、計181疾患が該当します。神経系が関わる難病には、ALSやパーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ムコ多糖症、運動神経疾患などが含まれます。ただし、この数値は厚生労働省による公式な発表であり、難病に指定されているすべての疾患が網羅されているわけではないのでおおよその目安になります。
神経システムは非常に複雑なので医学の進歩が進んでいるとはいえまだまだ未知な領域は多く存在しています。
病名は違えどALSやパーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ムコ多糖症、運動神経疾患などの多くの病態の鍵になると思います。
これからも関連事項は深堀をしていきますのでスキやフォローしていただけると励みになります。
コメントや相談も大歓迎ですのでお気軽にお声かけください^^