【すっぱいチェリーたち🍒】探究②-スピンオフ友美編
10月27日(日)
12/1のKNHのど自慢大会に向けて、練習するべく、休日の学校の屋上に姉の哲子を誘った友美だったが、哲子がいつものごとく寝坊したので、友美は1人で練習に行くことにした。
哲子の様子:時々、反応がない。
ボーっとしている。
食欲: 普通。
友美「あぁーーー!」
学校の屋上のど真ん中で、両手を上に、背伸びをしている。
今日は気持ちいいなぁ〜
友美は両足を肩幅に広げ、手は腰。
屋上の真ん中から、校庭に向き…
あー あー
はー はー
はっはっはっはっはっー
ほっほっほっほっほっー
と発生練習をしている。
友美の後ろで、屋上のドアが開く音が…
垣野先生
「やっぱり、ここやったんやね。
友美、こんにちは。
こないだの探究の課題のテーマ決めた?」
友美「垣野先生、こんにちはー。
はい、決めました。
先生、きょう、日曜出勤?」
垣「うん。11月から田梨木高校の『つながり探究月間』が始まるから、担当の先生で会議があるの。
A組は11/1の国語の時間に、前に配ったアンケートの回答集めるから持ってきてね」
友「はい。分かりました。
先生、その『つながり探究月間』って何?」
垣「いつも探究の時間に話してるけど、相手とのコミュニケーションを通じて、相手を承認し、相手の意見を尊重する。それを日頃から意識しようってことになったの。
もうすぐ文化祭もあるしね。」
友美「先生!せっかく屋上まで上がってきたんやから友美の歌、聞いていかへん?」
垣「ん〜(考えてから)ちょっとだけなら、いいよー。」
友「いっつもお姉ちゃんに聴いてもらって、音程がズレてないか、立ち居振る舞いとか確認してもらってるねん。
友美、垣野先生の歌声、時々廊下で聞くよー。」
と話した後、
気持ちを整え…
瞑想に入り…
静かに歌い始めた。
(しばし余韻に浸る友美)
垣「ブラボー👏👏👏友美。」
スタンディングオベーションし、両手を頭上で「やったね」って感じで、声援を送ってくれている📣
(先生、そこまでしてくれるん?😭)
垣「ごめん。友美。そろそろ行くわ。」
友「垣野先生、聴いてくれてありがとう!」
友美も帰る支度をし、校門へ向かった。
今日、何日?
10月27日。
もうすぐ、ハロウィンやなぁ〜
外国の子供はお菓子のもらえる日やん!
あれ、なんか賑やかな音楽が…
なんとなくほろ明るい光が、塀の隙間から漏れている。
もしかして、ちょっと早いハロウィンパーティー?
中ではこんなことが繰り広げられているようだ。。
お家には入らず、へいの隙間からいつものよく通る声で
「トリック オア トリート!」
と叫んでみる。
1人の男子が、その声に気付き塀に近寄ってきたようだ。
塀越しに話しているので、お互い顔は見えず、誰かわかっていない。
男子「どうしたん?」
友美「トリック オア トリート!」
男子「どう言う意味?」
友美「お菓子ちょうだい。お腹すいた。」
(天の声:ちょっと違う🤏正確には、お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ。だ。)
男子「ちょっと待ってて。」
塀の中では、シールがどうのと話す声がする。
しばらくすると男子は、チョコレートとクッキーとキャンディを小さいビニール袋に入れて、リボンでまとめたものを、塀の隙間から渡してくれた。
友美「わぁ〜美味しそう。ありがとう。」
男子「小学生?中学生?」
友美「高校生!」
男子「どこの学校?」
友美「田梨木高校」
友美「お兄ちゃんは?高校生?」
それについての返事はなかったが、友美は超お腹が空いていたので、早速もらったお菓子の中から、チョコレートとクッキーを1つずつ頬張った。
クッキーという名の焼き菓子は、クレープのように何層にも焼いて熱いうちに巻いたようなもので、食べるとボリボリ、下にお菓子のカスが落ちた。
アリさん🐜🐜🐜がくるけど…
「おいひぃー」
友「あとはお姉ちゃんへのお土産にしよう!」
丁寧に味わった後、キャンディーを1つ口に含み、「I'm proud」を口ずさみながら、家へと帰って行った。。
(11月へつづく)