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時間がないなら本を読め
僕はブクログというアプリに読書記録をつけています。その一部はnoteマガジン「あなたの代わりに、その本読んでおきました」で公開しています。
今年(2024年)の読書量は年間60冊ぐらいで着地しそうです。
昨年は70冊だったから、ちょっと減ってしまいました。
2024年9月に発表された、令和5年度「国語に関する世論調査」によると、1ヶ月に何冊ぐらい本を読みますか?(電子書籍は含むが、雑誌や漫画は含まない)という問いに対して、「読まない」と回答した人の割合が62.6%でした。
以降、「1、2 冊」が 27.6%、「3、4 冊」が 6.0%、「5、6 冊」が 1.5%、「7 冊以 上」が 1.8%という結果です。
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僕の周りも読書習慣のない人がたくさんいるので、結果に驚くことはないのですが、正直「もったいないなぁ」と思います。
本には小説などの文学作品も含まれますが、今回は仕事や自己研鑽に関わる本を想定して僕の考えをお伝えします。
本を書く人
僕は、いつか本を書きたいという願望をもっています。
でも、自費出版(作者がお金を払って本を出版する)以外で、本の著者になるには、それなりの経歴や実績、知識が求められます。
出版社は「この人の書く本なら売れる」「この人の考え方(世界観・文章)を広く社会に届けたい」という人に執筆を依頼するので、ただ「書きたい」と思っているだけでは、出版のチャンスは巡ってきません。
誰でも自分の文章を世界に向かって発信できるインターネットの世界とは異なり、書店に並ぶのは”この人”として選ばれた人の文章だけです。
そういう選ばれし人が、自分の脳内の叡智を凝縮して注ぎ込むのが本です。
本の情報がすべて有益だとは言いませんが、少なくとも匿名のインターネットに比べると、本のほうが情報の信頼性はかなり高くなるでしょう。
本を書くために必要な時間
本を書くスピードは、人によってかなり違います。
著者はインタビューに答えるだけで、その内容を元に専門のライターが文章にする方法や、著者自身が何年もかけて書き上げるパターンなど、方法も様々です。
本を書くのに必要な時間とは、執筆に係る時間だけではありません。
本の内容はもともと著者の頭の中にあったものです。ですから、本が生み出されるために必要な時間とは、著者が頭の中に入れるための時間、すなわち著者の人生の時間とイコールです。
本を書くのに選ばれし人の人生の時間が、1冊の本にギュッと詰まっていると考えると、「こんなに安い値段で読めていいの?」と僕は思ってしまいます。
編集者や出版社による内容チェック
本の製作は、著者ひとりでは完結しません。読みやすくするために編集する人や内容の真偽を確認する人など、1冊の本に多くの人が関わります。
もしも間違った情報や有害な情報によって、読者を誤った方向へ導くようなことがあったら、著者だけでなく出版社の信用問題にも発展します。ですから、出版社の人たちも、丁寧に内容をチェックしています。
著者自身の信頼に加え、出版社によるチェックにより、情報の確かさはより確実なものになっています。
読書に必要な時間
本を読むスピードは人によってまちまちですが、速読術などの特別な技術を身につけていない僕の場合、250ページ程度のビジネス書1冊を読むのに大体3~5時間ぐらいかかります。
海外の作家が書いた原書を翻訳した本は、言い回しが難しいので、もう少し時間がかかります。
また普段本を読みなれていない人も、慣れるまでは読むのに時間がかかるでしょう。
それでも、です。
冒頭の読書に関する調査で、「本以外の文字・活字による情報を読む機会があるか」という質問に対し、75%の人が「毎日ある」と回答し、「週に1回以上ある」まで含めると86%にもなります。
この調査では、その時間数までは書いていませんでしたが、仮に1日1時間、毎日スマホの文字情報を読んでいるしたら、1週間で7時間、月で30時間です。
もし、その時間を丸ごと読書に充てたなら、ゆっくり1冊7時間かけて読んだとしても週に1冊、1か月で4冊以上読める計算になります。
読書週間のない人は、その理由として真っ先に「時間がない」と答えますが、本当に時間がないのか、日常生活の時間の使い方を振り返ってみてもよさそうです。
月3冊で上位10%
ここまでお伝えしてきたように、本は、質が高く密度の濃い情報を短時間で得られる媒体です。
もちろん情報ツールとしてインターネットやSNSも活用しています。
それでも、現時点において、じっくりと学ぶには本が最適だと僕は考えています。
日本人は社会人になると学ばないというのも有名な話です。
令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果によると、日本人の平均勉強時間は1日13分。
「勤務先以外での学習や自己啓発活動をしていますか」という問いに対し「何もしていない」と回答した人の割合(52.6%)は、2番目のオーストラリア(28.6%)に大差をつけてぶっちぎりの1位です。グローバル就業実態・成長意識調査(2022年・パーソル総合研究所)
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冒頭の読書量の調査をもう一度、見てみましょう
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仮に1日1時間の読書習慣を身につけ、1週間で1冊、月に4冊の本を読んだらどうなるでしょう。
調査結果を見ると、「読まない」と「1,2冊」を足すと90%を超えます。ということはつまり、月3冊以上の本を読むと日本人の上位10%に入れるということなのです。
受験勉強の頃のような大変な努力をしなくとも、上位10%に入れるなんて、なんか嘘みたいですが、これが現実です。
このnoteを読んでいる方は、少なからず自分を変えたい、成長したいと思っている人だと思います。
もし、まだ読書習慣がないのなら、少しずつでも良いので読書を始めてみませんか。
僕は、来年は年間100冊を目標にします。
良かった本は、noteマガジン「あなたの代わりに、その本読んでおきました」で紹介しますので、ぜひ本選びの参考にしてください。
そして、いつか皆さんに、僕の書いた本を届けられる日を願って。
めでたしめでたし
立崎直樹
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