noteを好きになったきっかけは、この記事だった。
文章を書く仕事をしたいなら、毎日3,000字ノック!という教えを実現すべく、書きたいこと、書かなくてもいいかな?ということも、なるたけ投稿している。
意外に読まれるものもあれば、気合いを書いて書いたのに読まれないものもあって、noteに限らず、これは多分根本的なブログの面白さなのだろうな。
noteが連投チャレンジをやってくれているので、好きなnoteを紹介しよう。
読書人口を増やすための仮説
この間、通算いいねが700回?を超えて、noteの通知が届いていた。
暇さえあればnoteを見ているほど全く飽きないのだが、思わずコメントしてしまったnoteはいままでに一つだけ。(忘れてたらすいません)
そのnoteを紹介したい。
読書人口を増やすための仮説 朱野帰子https://note.com/kaerukoakeno/n/n99ecec79ec7c
小説家の朱野帰子は、吉高由里子でドラマ化した、お仕事小説『わたし、定時で帰ります。』が代表作としてあげられる。
最近は同人誌や働き方議論など小説に限らない活躍が見られる作家だ。
このnoteは、2年前に投稿された。
当時はよくnoteが更新されており、中年の危機やセルフネグレクトについての記事も投稿されていた。
それらの記事に私自身ひどく共感して、セルフネグレクトをやめるきっかけになり、少しずつ美容に投資できるようになった。
この記事も、そのエッセンスが感じられる。ファッション初心者がどうやったら無難に気軽にファッションに参入できるのかが導入として語られている。
翻って、「読書」についてはどうなのか?と話題は転じていく。小説家から見る視点は、やはり独特な世界となるのだろうか。
読書に親しんでいる人とそうでない人では、確実に情報の取得に格差が存在する。
読書にまつわる業界は、読書に親しんでいる人たちで構成されていて、読書に親しんでない人、好きになれない人の参入に無頓着なのではないか?
というお話を、わかりやすく言語化しつつも、緊迫感を持って読むことができる。
この問題意識が、商業作家でありながらも同人誌を作る、講演会に出演するという活動に繋がっているんだろう。
本が読めるようになったのは、出会いがあったから。
振り返れば、お金がなかった子供時代は、図書館と本屋とブックオフを周回し、手あたり次第に借りたり読んだりを繰り返していた。
本を読むのが好きだけど、どんなものが面白いものなのか?? それが分かるようになったのは、やはり読書案内人の存在が大きい。
私の場合は、小説家桜庭一樹だった。
図書館のエッセイ棚でたまたま見つけて借りたら一気にハマってしまった。
日常の生活が垣間見える中に、必ず一冊以上の本が紹介される。編集者とのユニークなやりとりも大好きで、お互いにリスペクトしあいつつ戯れあっている様子が目にうがぶようだった。
K島氏とのおしゃべりが特に好きだった。
本を読んだことがなくても、日常の生活と本の紹介が緩やかに接続されているのが自然とわかり、うなり悶えてシダバタして、貸出期間までに紹介されている本をノートに全て書き出した。
図書館で検索をし、所蔵されているものをひたらすら借り漁る。
『文学賞メッタ斬り』で大森望と豊崎由美を知り、そこから円城塔へと旅立ち、もともとゆるいミステリー読みがSFジャンルにどっぷり浸かることになる。
『文学賞メッタ斬り』はラジオ放送も定期的に行われて、直木賞芥川賞の発表前後に放送されるのを心待ちにしていた。
自然とジャンル読み、レーベル読みの感覚が培われ、自分が読みたいもの、関心があるものの探し方が身についた。
本好きと繋がりたいというハッシュタグをつけてSNSで活動していたこともある。
最近は、#️⃣本好きと繋がりたいに気持ち悪さを感じる人がいると知り、なんて狭くて閉じているんだろうと思ってしまう。
二人に一人は本を読まない、そういう時代に、どうやって本を読んでもらえるのか。
本を読みたい人が、自力で探していくだけの時代でもない気がする。
最近は、斜線堂有紀の読書日記が面白い。
おしゃれマンションや引越し業者とのハプニング、家政婦さんとの日常の小ネタ、それに対して、フィクションに向ける熱意の差にギャップがあって楽しい。
こういう情報も、どれだけの人がアクセスできるのか? やっぱり自力で探すしかないんだろうか。
もっと物書きには、noteを書いてほしい。
朱野帰子のnoteや、桜庭一樹、斜線堂有紀の読書日記を読んで思うのは、本の話だけでなく、どういう日常のなかで本を読み、感じているかというリアルを吐き出してほしいなということだ。
仕事で疲れていて小説までは読めなくても、3,000字ぐらいの記事は軽く読めたりする。好きな小説家や物書きが、いまどんな生活をしているかなんてファンなら気になるところだ。
あとがき作家を目標にしている人もいるが、これも、小説という世界観だけのファンでなく、文章そのものへのファンを増やそうという戦略なんだと思う。
ファンがいつそれに気づいて、追いついてくるかはわからないけど、ふと思い出して更新をチェックしたり、SNSをフォローしてるうちに、noteのマガジンを購読するようになるんだから、ファンにとっても、作家にとってもwin-winだ。
話題を小説だけに限ってしまったけれど、専門書や実用書、ビジネス書も、その分野に明るくなければすぐに買って読むことはできないだろう。
本屋で平積みされているからといって、それが本当に信用に値するものとは限らない。
たくさんの物書きが独自のチャンネルで発信し続けたり、繋がったり、拡大したりしながら読み手を巻き込んでいくようなライブ感のある場があったらいいなと思う。
それの選択肢として、noteを書くのはいいことだよなあ〜と思うのだけど。
お題を通して、このnoteに出会えてよかったなと思い返せた。
どんなふうに本を読んできたか、良かった教えてください🖐️
終わり。