#90 「ほめない」「叱らない」のに社員が育つ方法とは?
部下や子ども…
「ほめて育てる?」
「叱って育てる?」
研修の時によくする質問です。
あなたはいかがでしょうか?
色々意見はありますが、
「ほめる方が基本的にはいいと思います。しかし、場合によっては、叱ることも必要ではないかと…」
という意見がとても多いです。
しかし、アドラー心理学では、「ほめる」ことも「叱る」ことも、両方共に否定をしています。
◆「ほめる」弊害
「ほめる」という事に、弊害があることをご存じでしょうか?
「いやいや…私は結構昔からほめられて育ってきて、自己肯定感も高いし、モチベーションも高いです」
と言う方もいると思いますが、実は弊害も多いのです。
大きな理由の一つは、
「ほめる」という行為は、立場が上の人間から下の人間に対して「評価」をしているということ。
要するに「条件をクリアしたらほめる」というご褒美が与えられるということです。
これをするとどうなるか…
・ほめられないとやらない
・人が見ていない所ではやらない
・依存体質になる
・人の顔色を窺うようになる
のです。
お母さんが子どもに対して
「お片付けできたの、えらいね~~」
と、ほめるシーンはよくあります。
しかし
奥さんが旦那さんに対して
「片づけできたの、えらいね~~」
とは言いませんよね?
これが「ほめる」というのは、評価が大前提で、その先には「コントロール」という意図が見えます。
子どもは褒められたらうれしいですから、その後もお片付けをするようになるかもしれません。
しかし、幼稚園でほめられなかったらどうなるでしょうか?
家ではやるけど、幼稚園ではやならい子どもになります。
◆叱る弊害
叱る弊害はなんとなくお分かりになると思います。
・叱られないためにやる
・不適切な行動をとるようになる
・人の顔色をうかがうようになる
・自己肯定感が低くなる
ほめるにしても、叱るにしても、その相手がその後、どのような体験をして、どのように育っていくのか?を考えなくてはいけません。
では、「ほめる」でもなく「叱る」でもないなら、放置しておけばいいのか?と言うと、もちろん違います。
どうするか?それは…
勇気づけ
です。
アドラー心理学では「勇気」のことをこのように言っています
「困難を克服する力」がある状態が「勇気がある」といい、そのような力が備わるように育てる方法が「勇気づけ」です。
上司や親は、とかく部下や子どもをコントロールしようとしがちです。
しかし、私たちができることは、困難を克服する力…自分で人生を切り開く力を持てるような場をつくることです。
そのためには「ほめる」ことも「叱る」ことも必要ありません。
では、「勇気づけ」とはどのようにするのか?
正直「こう言えばいい」という正解はありません。
ただ、今回は一つだけヒントを差し上げます。
とても簡単にできる「勇気づけ」の方法…それは
感謝を伝える
という事です。
先ほどのお母さんと子どもの話
「お片付けしてくれたの?お母さん助かったわ~ありがとう♪」
これなら、旦那さんにも
「あら、片付けしてくれたの?ありがと(^o^)助かったわ♪」
と言えますよね?
これは、ほめていません。
これが、勇気づけです。
勇気づけは「成果をほめる」のではなく「プロセスや努力に対して承認する」ということです。
「ほめない」「叱らない」「勇気づけ」
ぜひ、今日から実践してみてください♪
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
◆メルマガ登録で無料動画セミナー!
以下より、メルマガ登録をしていただくと、
「指示ゼロ人財」が育つメール講座(全5回)のメールセミナーを無料で受講ができます。
指示待ち人材➡指示ゼロ人財になったヒントが盛りだくさんですよ♪