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短歌の会 覇王樹|短歌会
2023年10月24日 14:59
パンクしたママチャリ重く押して来る己の影も引摺りながら臼井 良夫静かなる傍観者の如く立ち尽くし縄文の名を負う私の大樹顔児玉 南海子朝より雨のち雨のひと日には老夫と久びさ語りて過ごす今野 恵美子青空もひと月見ればこころ萎ゆ水待ち顔の庭見ればなほ高田 香澄ふかふかの蒸しパンのような赤ちゃんの足に触れたしこの手は不浄高田 好コツコツと亡父の杖の音胸を打つ逝きたる日より七度目