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【エッセイ(ミニ)】通じるもの、通じないもの

 1都3県の緊急事態宣言が延長されて、新型コロナウイルスの感染状況はまだ油断できない状況が続いています。

 

 コロナ禍に入るまで外国からたくさんの観光客が日本に訪れていました。私もよく外国の方から道を聞かれました。どの国から来られたのかわからないけど「英語」は万国共通だし、なんとなく通じると思って聞かれたらいつも英語の単語で説明していたのですが、英語がまったく通じないという場面もあり(私の発音の問題か?笑)、ジェスチャーでどうにかなった…ということもホントよくあったんです。

 沖縄県も外国からの皆さんを気持ちよく迎えましょうと外国語を学ぶようCMで告知していましたが、でもよく考えたらたとえば英語を公用語としている国からの観光客がはたしてホントに「完璧な英語」を求めているのでしょうか。完璧な外国語を話せるスタッフのいないホテルやレストランは利用しないの?おそらくそんなことはないですよね。互いに言葉を知らないままコミュニケーションをとって通じあったときのホッとする時間も楽しいものです笑。


 アメリカ人の常連のお客さんを持つ、洋楽をコピーして演奏する知人のバンド(全員日本人です)のリーダーが、英語の発音に自信がないという新人のヴォーカルに

 「日本人の英語の発音で歌ってもいいよ。お客さんは『発音』を聞きに来てるんじゃなくて、『曲』を聞いて楽しむために来てるんだから」

と話していました。

 

 外国語が自由に話せたら素敵。でも確かに、通じなくても通じるものもたくさんありますね。


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松本アニー
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