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【エッセイ(ミニ)】コーヒーを買いに

自宅のコーヒーのストックが切れたので近くの商業施設へ買いに行ったときのこと。

正面入り口から中へ入ろうとすると
50代から60代位?(に見える)の男性にホテルまでの道を聞かれました。
どうやらお仕事を定年退職されて沖縄ひとり旅、のようでした。
ホテルへの行き方を教えると

「想像以上にホテルの数が多くて迷っちゃってね〜」と笑っていました。

仕事から開放されてのひとり旅。それはいいですね~。


それからコーヒー売場へ行こうとエレベーターを待っていたら
小学校低学年、1年生?くらい(に見える)の女の子が
エレベーターの前に大急ぎで走ってきました。

「忙しい!忙しい!」

と言っています。

やがてエレベーターがきて、他にお客様はいなかったので
私と女の子の二人で中に乗り込みました。

女の子はエレベーターボタン前に立つと私に

「何回っ?何回っ?何回っ?」

とやっぱり大急ぎで聞いたので、私も

「2階!2階!2階!」

と大急ぎで答えました。

エレベーターの中でも彼女は
「忙しい忙しい!」
と言っています。どうやら家族は別の階で彼女を待っているようでした。

すぐに2階に着いたので私はエレベーターを降りながら、女の子に

「ありがとう〜ばいばい」

と手を降ると

「ばいばいばいばいばいばい!」

とやっぱり大急ぎではげしく手を振り返してくれました笑。

なーにを急いでたのかはわかりませんがそのおかっぱの女の子は元気いっぱいでした。その元気、いいですね~。


コーヒーを買って、少し文具を見ようと文具コーナーへ。

するとそばから

「タレントさんですか?テレビで見たことあるかも!」

という声が。

それはもちろん、私にではなく笑
私のとなりにいらした女性のお客様へ、別のお客様がかけた声でした。

確かに綺麗な方でした(!)

でも結局、勘違いで一般の方でした。
間違えた方は
「間違えてごめんなさいね〜。でも綺麗な人を見ると嬉しくなるわね笑」
と謝まられ、双方とも恥ずかしがっていました笑。
やっぱりなんか、いいですね~。


コーヒーを買いにでかけたわずか30分。

なんでもない
特別でもないある日の出来事でした。


誰も傷つくことのない日常。

この春もたくさん出会えますように。



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松本アニー
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