【エッセイ】第7回世界のウチナーンチュ大会2022
2022年10月31日から11月3日にかけて沖縄県にて「世界のウチナーンチュ大会」という催しが開催されます。
世界へと移民を送り出した沖縄県の歴史は1世紀を超え、遠く離れた国で新天地を開拓し、懸命な努力によって困難を乗り越え各地で生活基盤を築き、異文化社会の中でしっかりと根を下ろしながら、沖縄独自の伝統文化やアイデンティティーを脈々と受け継いできた先人たち。前回大会の時点では、世界各国に約42万人の県系人がいると推計されています。
「世界のウチナーンチュ大会」は、沖縄県の貴重な人的財産である世界各地の県系人の功績を称えるとともに、県民との交流を通してウチナーネットワークを拡大・発展させ、さらに母県である沖縄に集い、そのルーツやアイデンティティーを確認し次世代へ継承していくことを目的としているんですね。
沖縄のルーツをもつ3世4世のみなさんが沖縄にやってこられる同大会は1990年(平成2年)の第1回大会から概ね5年に1度のペースで開催しており、これまでに6回開催されているのですが
前回のウチナーンチュ大会が開催されていた日の夜、
友人たちと約束があったので国際通りでタクシーに乗ると、運転手さんがやはりその日は大会に参加している人々をたくさん乗せている、と話していました。
運転手さん「今日はウチナーンチュ大会のお客さんをたくさん乗せていますよ笑」
私「そうですか~。世界からたくさんの方が沖縄に来ていますね」
「沖縄に同じルーツを持つ人たち同士は、それぞれの国の言葉が違ってたりしてなかなか話が通じないこともあるみたいだけど、『沖縄』っていう繋がりがあるからやっぱり何か互いに感じるものがあるんでしょうね」
「そうですね~。みなさんパワフルですし笑」
「…お客さん、実は僕は京都出身なんです。」
「そうなんですか(!)」
「沖縄で今、タクシー運転手やってますけど…こういう感覚というか、世界にいる沖縄の移民の子孫を沖縄に呼んで集まってもらって、先人の功績を称えて互いの文化を称えあうってものすごい事だと思いますよ。僕が知ってる限りではこういうイベントは沖縄だけじゃないかな。京都出身の移民の子孫や関係者を京都に呼ぶなんてことはないんです。でももしこんなイベントが京都でもあったらやっぱり京都にルーツをもつ世界の人たちも集まりたいんじゃないかな~。うらやましいですよ笑」
と、話しながら運転手さんは笑っていました。
世界から同じルーツを持つ人々がこの小さな島に集まる…なんてやはり感慨深いですね。大きなエネルギーを感じます。
コロナ禍で対策が必要ですが、無事に開催されますように。でも台風の動きもちょっと心配かな。
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