ずっと気になっていること

 ずっと気になっていることがふたつある。どちらもテレビを観ていて感じていたのだが、インターネットで調べてみても、「なるほど」と思える答えに出合えなかった。

①指揮者の振りとオーケストラの音は、何故合っていないの?
 指揮者が不要だとは思わないが、指揮者の動きとオーケストラの音って、必ずしも合っていない気がする。若干指揮者の方が、動きが早いように感じるのだ。
 指揮者の動きに対してオーケストラが演奏するので、指揮者が動かなければオーケストラは音を出さない。順番からして指揮者→オーケストラ…。なので、その時間差なのかと考えたが、指揮者の動きをキャッチする速度が、オーケストラ内の演奏者全て同じようにずれるというのもおかしい気がする。
 カメラの位置から指揮者を映した場合と、オーケストラを映した場合、それに、音響等が相まって、テレビのこちら側にはずれて聞こえたりするのだろうか?
 また、指揮者の情熱に反し、オーケストラの方は淡々と演奏しているようにも見える。指揮者のパッションをもっと感じて、楽器ももっと迸るように演奏すれば、もっと聴きごたえがある気がするのに…なんて思ってしまうくらい、指揮者のエネルギーに>マークが付いているように見える。
 これも生かテレビか…という点で伝わらないだけなのかも知れないが、生で聴いていないテレビ側としては物足りなさを感じる。
ちょっと色々考え過ぎなのかな…?

②歌がうまいと評価されている人が、半音から一音程度、音程がずれているのは何故?
 テレビで歌うま素人を集めた番組や、音楽番組など観ていて時折思う。また、歌手をメインとして活躍していない俳優などが、実はめっちゃ歌うまだった!なんて時にも、それは時に起こる。
 スタジオの音響とテレビを通した時の差なのかな?と最初は思っていた。だって、スタジオで聴いている審査員やタレントさん達は、すごくうっとり聴き入っているし、時に泣いてしまったりしている。半音から一音外れたまま、一曲まるまる熱唱し尽してしまっているのに、テレビ側で聴いている私はとっても気持ちが悪い。悦に入って熱唱はしているが、ずっと半音から一音ずれているから、音痴とは違うのだろう。(そもそも歌うま評価を受けて優勝とかしちゃっている人だから、下手なわけがない。)
 緊張のため、音程がずれるということもあるのかな?…と思ったのが、今年チラ見した紅白歌合戦。そもそも俳優が、本職ではない歌を歌うというのが、私は昔から好きではない。歌手が俳優をやるのには何の抵抗も無いどころか、逆に興味が勝ってテンションが上がるのだが、逆はちょっと違うと感じる。歌を生業にするのは、やはりその分野において特筆すべき才能があるからであって、俳優だからって素人の『ちょっと巧い』『実は巧い』程度で歌手デビューとかされちゃっても何だか狡い気がするのだ。
 そんな中、俳優業をメインでこなしながら、歌手活動でも大ブレイクした若手俳優さんは、ラジオでそのヒット曲を聴いている限り、『俳優なのに巧いな…』と思わせるものがあった。曲自体もとても良いので、〝天は二分を与えず〟は嘘だと…。
 そんな彼が紅白に出るとあったので、ちょっくら観てみようとNHKをかける。大熱唱に引き込まれる…が、音、ずれとるやないかーい!またもや半音から一音に顎が外れる。
 その後、大ベテランなのに紅白初出場!という、本業の歌手が歌った。あれ?全く外れていない。
 歌った後にコメントで、「とても緊張した」と言っていたが、全く外れていなかったし、緊張していたと思えないほど、落ち着いて歌っていたように見えた。
 これは場数の問題なのか、キャリアの問題なのか、歌唱力根本の問題なのか、音響やその他諸々の問題なのか…。
 ずっとずっと気になったままだが、不思議なことに、演歌歌手の人達にこういった〝ずれ〟を垣間見た(聴いた)ことは一度も無い。
 失礼ながら、やはり歌唱力の問題なのではないかと私は思っているが、実際のところ、そんなことを日陰でわーわー言っている自分が一番の素人なので、業界の人々にしてみたら「余計なお世話」かも知れない。


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