【創作日記】人生初の文フリ出店反省会 in 文フリ東京38
2024年5月19日に開催された文学フリマ東京38にて、ついに出展デビューを果たしてしまったはの氏。死にたい。
という訳で、初出店に当たり、何を考えてどう行動して結果どうなったかを書いていく。王道に本の内容で勝負したい人の参考にはならないけど、よければ読んでいって。
考えたこと
まず考えたことは、誰が来るんだろうだった。
文フリのお客さんとなるのは、おそらく以下。
出展者個人に興味がある人(FFさんとかですね)
出展者の書く作品に興味がある人(作品にレビューしてくれる人とかですね)
見本誌コーナーで本を手に取って興味を持った人
ブースを見て興味が惹かれた人
はのはどうなのか
で、上記4つについて、ぼく自身はどうなのか考えた。
「出展者個人に興味がある人(FFさんとかですね)」
→何人かは来ていただけるだろう。「行きます!」って言ってくださったFFさんもいるし。
「出展者の書く作品に興味がある人(作品にレビューしてくれる人とかですね)」
→いない。繋がりのない掌編をアクティブユーザーの少ないサイトで書き続けるぼくに、作品ファンはいない。(断言)
「見本誌コーナーで本を手に取って興味を持った人」
→未知数。自分が一般参加時に見本誌コーナーを使ったことがないため、どういう人が興味を持つかわからないし、どういう本が手に取られるかもわからない。
「ブースを見て興味が惹かれた人」
→任せろ。得意分野だ。
考えたこと(結論)
という訳で、ぼくは興味を引くブースを作る一本賭けで挑んだ。
驚きとか、衝撃とか、インパクトとか、そんな感じ。
目指せ、通りすがりの新規顧客獲得。
やったこと
という訳で作ったのが、三つの施策。
賽銭箱の設置
価格自由の本
長すぎるタイトルの本
賽銭箱の設置
通常の常識的なブースであれば、支払いは手渡しかキャッシュトレイ。
ぼくは代わりに、賽銭箱を設置した。賽銭箱がブースに置かれていたら、「なんで!?」となって足を止めるだろうとふんだ。天才。
価格自由の本
固定ファンがいない以上、本のタイトルやサークル名で他人の足を止めることはできない。YOASOBIがブースを出していたら全員大集合するだろうが、ぼくの力では止められない。
という訳で、「価格自由」というのを前面に押し出した。本のタイトルよりも目立つように、真っ赤な文字で書いた。
これにより、「価格自由って本当なの!?」となって足を止めるだろうとふんだ。天才。
長すぎるタイトルの本
固定ファンがいない以上、(以下略)。
という訳で、長いタイトルの本を一つ作った。文字が長ければ、否が応でも目を引く。「あああ」より「ああああああ」。
正式名称「友達とも親友ともライバルとも他人とも恋人とも???とも呼べない同級生な二人」が完成。まあ長い。
これにより、「何この長いタイトル!?」となって足を止めるだろうとふんだ。天才。
やったことの結果
全部失敗。
木っ端みじん。
地球破壊爆弾。
賽銭箱で人は止まらない
賽銭箱は、いざ料金を支払おうとした人の目には止まる。が、肝心のブースの目の前を歩いている人の目には止まらない。だって小さいもん。
後、目線は何を売ってるか、つまり積まれている本か、本の情報が書かれたポスターに向かう。積み本から離れた賽銭箱にまで視線はいかない。
数人は目に止めてくれたが、「賽銭箱w」と2秒の雑談に消費して終わり。足は止まらなかった。
後、支払い方法としても微妙だった。硬貨を一枚一枚入れなきゃならないから面倒くさそうだったし、お札はそもそも入らない。
なんて不便。世の中に、もっと便利な物はないのか泣きながら考えた。
キャッシュトレイだね。
ごめんなさい。支払いはキャッシュトレイ一択。賽銭箱とか邪魔。
価格自由と言われても困る
価格自由は、賽銭箱以上に人の足を止めなかった。いや本当に。
というか、「価格自由」の意味がそもそも伝わってなかった。「価格を買う人が決める」という意味が伝わってなかった。
意味が伝わらない言葉ほど、無意味な物もないんだよなあ。
はのを。
後、想定と違うことが起きた。
想定
学生さん「お財布厳しい。え、価格自由なんですか!?100円でもいいですか!?」
初見さん「価格自由なら、100円でもいいってこと?お試しで買いやすいね!いいね!」
↓
はの、認知度獲得。
現実
全員「いくら入れていいかわからない。困る」
↓
はの、終了のお知らせ。
お客様を困らせて終わった。
カス。
価格自由はやっちゃいけない。
カス。
唯一役立ったことは、価格自由の説明を終えた後、「非常にご不評いただいております」と言ったら一笑いとれたこと。
カス。
長すぎるタイトルで人は止まらない
(省略)
総評
という訳で、見事に施策は全空振り。
優しいFFさんが来て下さったので、ブース自体閑散とした状況にはあまりならなかったし、ぼくも楽しい思い出ができたんだけど、ご新規さん獲得という裏目標は完全に失敗。
大切なのは当日に奇をてらうより、文フリ本番前から一般参加の方の目に留まるように宣伝をすることだったんじゃないかと、今なら思う。
反省。
次回、文フリに参加する機会があれば、また奇をてらったブースを作ろうと心に誓った。後、宣伝。