株式会社ユーグレナ 北見さんと話してみた No.34
こんにちは。飯能高校探究部 顧問のMr.Mです。
今回は過日行われた探究部向けオンライン授業についてのレポートです。
講師の方は株式会社ユーグレナの広報宣伝部 部長の北見さんです。
その昔、私が埼玉県は横瀬町のイベントに参加した際に、北見さんと知り合いました。
探究部でオンライン授業のようなものをしたいなぁと考えた時にパッと北見さんのことを思い出しました。
数年ぶりに連絡を取ったところ、お忙しい中にも関わらず特別にオンライン授業の講師をお引き受けくださいました!
それではオンライン授業までの生徒の様子、当日のオンライン授業の様子を簡単にまとめたいと思います。
オンライン授業の前に
生徒には事前に株式会社ユーグレナの出雲社長の書籍「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました」を読んで、質問を考えるように伝えました。
この本は教員が読んでも得るものがたくさんあります。また別の機会にこの本のレビューは書きますね。
今回のオンライン授業は飯能高校に新しくできたALC教室というところで実施しました。
机と椅子が一体型のものがあり、壁が全面ホワイトボードのなかなかカッコいい部屋です。
探究部としては初めてのオンライン授業&ミーティング。ちょっとドキドキ。
北見さんのお話し
フィロソフィー&パーパス
株式会社ユーグレナは2005 年に世界で初めて石垣島で微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功した会社です。
現在では微細藻類ユーグレナを活用した機能性食品、化粧品等の開発や販売、そしてバイオ燃料の生産を行っています。
北見さんからは、そんな会社のフィロソフィー(経営哲学)とパーパス(存在意義)についての説明がありました。
ユーグレナのフィロソフィーは、Sustainability First。ユーグレナの幸せが、誰かの幸せと共存し続けることだそうです。
パーパスは、人と地球を健康にする。
フィロソフィーとパーパスが明確にあることで、何かあっても原点に戻って思考、行動することができる。
お話の中で特にインパクトが強かった言葉はみんなが当事者なるということでした。
国連の定めるSDGsも結局はみんなが協力しないと達成できないもの。この当事者意識を強く持たれている会社なのだと実感しました。
北見さんに質問
せっかくなので生徒と私から北見さんに質問してみました。
Q. ベンチャー企業が上場するとどんな変化がある?
A. 自分たちの仲間が増える。
Q. 高校生に求めるものは?
A. 何かを頑張った経験。やりきった経験。
>特に新しい事業をはじめる場合は、クリアしなければならないハードルばかり。そんなハードルに向かい合った時に負けない心、コツコツと続ける忍耐力が必要になる。
Q. 仕事をしていて嬉しいなと感じる時は?
A. 世界初、日本初に立ち会えること。
>G7広島サミットの際にもユーグレナ社のバイオ燃料「サステオ」が導入された。まだ誰も達成したことのないことを目の当たりにすることができる。
他にも生徒から出た率直な質問に北見さんには真摯に応えていただきました。
北見さんのオンライン授業を実施してみて
生徒にとっては、保護者の方でも学校の教員でもない社会人の方と対話ができたことはまたとない機会となりました。
このオンライン授業では民間会社がどのようなものなのかを垣間見るチャンス、実際に会社で働いている方がどのような仕事をされているかを知るチャンス、そして自分自身のキャリアについて少しでも考えるきっかけを得るチャンスもいただけたのではないかなと思っています。
飯能高校探究部も、何のための部活動なのかを見失わないためにフィロソフィーとパーパスを立ち上がったばかりの今だからこそきちんと設定すべきだなと感じました。
意外とこの点は日本全国で行われている探究学習についても言えるかもしれません。
フィロソフィー&パーパスがないと探究の時間セットのマニュアルに沿って活動するだけになってしまう危うさがあります。その結果、日本全国、みんなやっていることがほとんど同じ「探究」という名前のついた活動になる可能性も。
教員側の視点にもなってしまいますが、そのような点についても今回の北見さんのオンライン授業を通して学ばせていただきました。
ユーグレナのバイオ燃料が西武バスに実装されていることも初めて知りました。飯能高校の最寄駅である飯能駅から西武池袋線の大泉学園駅まで行って、このバスにも乗ってみたいです。
最後に
北見さんからユーグレナの出雲社長がお勧めする書籍についても教えていただきました。
当分、これを探究部の課題図書にしたいと思います。
ムハマド・ユヌス
3つのゼロの世界――貧困0・失業0・CO2排出0の新たな経済
渋沢 栄一 (著), 守屋 淳 (翻訳)
現代語訳 論語と算盤
ホーマー・ヒッカム・ジュニア (著), 武者 圭子 (翻訳)
ロケットボーイズ
以上、「株式会社ユーグレナの北見さんと話してみた」でした。
この場をお借りして、貴重な時間を割いてオンライン授業をしていただいた北見さんに感謝を申し上げます。ありがとうございました!