わかりやすい!中医学の基Vo.9
陰陽の特性
陰陽には、次にあげるような特性・特徴があるとされていて、その特性が体の体調の変化や病気の発生または治癒する過程にも影響すると考えられています
この原則自体は、あ〜そんなものか・・という程度で構いませんが、この陰陽の原則が実際のからだの不調を説明するのに役立つことがあるのです。
以下に例を挙げてみますね。
例 1 陰陽の制約にトラブルが起こった場合
同じ『交感神経が亢進している症状』がある場合でも、陰陽の関係で治療法が違います。
*交感神経が亢進した状態というのは、言い換えると体が『戦闘態勢になっていて心も体も休めない状態』です。具体的には、興奮しやすく、些細なことでイライラしたり、眠れなかったり情緒が不安定になったり、お通じにトラブルがあったり・・です。
陽が単独で亢進した場合(交感神経過緊張)
→ 治療には、交感神経を鎮める薬を用います
使う漢方薬の例:柴胡加竜骨牡蠣湯
陰の働きが低下し、陽の相対的な機能亢進が起こった場合
(副交感神経機能低下)
→ 足りない副交感神経を活性化してあげて陰陽のバランスを取ります
使う漢方薬の例:抑肝散
例 2 陰陽の転化
●急性炎症(腫脹・発赤・発熱)は陽だが、慢性炎症化すると陰になる。
しかし、これもまた時に急に増悪する
●冬山で凍死する寸前に、体がものすごく熱く感じることがある
まとめ
少し詳しく陰陽についてみていきましたが、
今後、陰陽バランスが崩れることでどのような症状が起こるのかを説明する回もありますので
『陰陽の関係のバランスが崩れて、何らかの不調が体の中で起こるため
このバランスをとってあげると、不調が軽くなったり治ったりする』
ことを覚えておくと大丈夫です。
次回は、『五行説』についてみていきましょう。