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100円ショップで買った半透明プラケースをパネル型ソーラークッカーの保温に使う実験(成功!)
自分は普段、ナガオのクックボウルという耐熱温度140℃のポリカーボネート製ボウルを組み合わせてドーム型にしたものを、ソーラークッカーの保温容器として使っている。これをもっと身近で手に入りやすいもので代用出来ないか?とずっと考えていて、先日100円ショップのセリアでこれを発見した。
濁った半透明ポリプロピレンケースが、パネル型ソーラークッカーて保温容器に使える可能性を確かめるべく、色々探して一使ってきた。これでも透明度は高め!耐熱温度は120℃!
— HaniwaFactory【野生のTシャツ作家】 (@haniwafactory) December 16, 2024
そのうち試す予定。週末晴れてて早起きできたら(自信ない) pic.twitter.com/V8vnFGHBvY
ポリプロピレン樹脂製で熱に強く、耐熱温度120℃と商品にも記されていた。これだ!使える!
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濁ってはいるものの、売り物のプラケースの中では透明度高め。ちゃんと閉まって穴も無い。これだ!お前は今日からソーラークッカーの保温容器におなり!と、買って帰った。
光の透過率が下がるとは思うので、温度がどの程度出るか素人の私には全く想像がつかない。だから実験してみる。オチを先に書くと普通に使えた。
【注意】別のPET素材やスチロール樹脂だとソーラークッカーの熱で溶けて危険です。絶対に使わないように。素材の耐熱温度を調べて下さい。パネル型ソーラークッカーは保温すると120℃も超える事あります。ポリプロピレン製を選んでください。
パネル型ソーラークッカーでは必須の「グレージング」
パネル型ソーラークッカーを使うにあたっては保温が滅茶苦茶大切という話は過去にも触れたけれど、改めて書いておきたい。パネル型ソーラークッカーで大した性能が出なかった場合、保温がちゃんと出来てない可能性がある。
続き。SCI(Solar Cookers International)のWikiでは保温するカバーのことを「グレージング」て呼ぶらしいのん。英語駄目でChromeの自動翻訳で読んでるんであまり自身は無いが。
— HaniwaFactory【野生のTシャツ作家】 (@haniwafactory) November 30, 2024
結構ここに保温アイディアが集まってる。https://t.co/9XJoRzanPw
このツイートでだらだら書いた話だけど、パネル型ソーラークッカーにおけるグレージング=保温のアイディアがSCI(Solar Cookers International)のWikiに沢山ある。是非目を通して欲しい。詳しい話はこのリンク先を読めば分かるのでここには書かない。
パネル型ソーラークッカーは出力が低いので、熱を逃がさず保温しなくてはポテンシャルを発揮できないのだ!皆さん覚えておいてください。
パネル型ソーラークッカーの性能を引き出すのは、貴方の準備次第です。保温資材を買え!
実験開始
実験は12月末、ソーラークッカーは「エデュクッカー003」を使いました。最後まで読めばわかるが天気が下り坂で最後は曇天により終了。まさかの展開。
10時半、実験開始。
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洗ったジャガイモ、卵をそれぞれ黒いアルミホイルで包む。
耐熱性があるポリプロピレン袋(HEIKO穴なしボードンパックNo.8)に入れて空気を含ませた状態で口をねじってクリップで留める。
ケースの底に割り箸を2本敷き、その上に袋を乗せる。(コールドスポットと呼ばれる、熱が逃げてしまうポイントを少なくするため接する面を極力減らす必要がある、小型の焼き網でもOK)中身が日光に当たるよう気を付ける事。
真冬で外気温が低いのでPP袋+PP容器で二重保温状態にします。割り箸が真っすぐ入らないサイズだったので2本をバツ印のようにクロスさせて置いた。
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11時50分、温度が上がると材料から水分が気化して袋がパンパンに膨らむと同時に水蒸気が結露する。結果、中に仕込んだ温度計が見えない。(いつものこと)
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這いつくばって無理やり見える温度から撮影した。角度からして80℃以上にはなっているっぽい??
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12時半、曇り始めて絶叫する。と゛お゛し゛て゛た゛よ゛お゛お゛お゛!
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余りにも温度計が見えないから余計に頭にきて、蓋開けて水滴落として見えるようにしたら温度も下がって60℃台に。
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ここで一応気温も測定、12℃でした。寒い。これはもう駄目かもわからんね…。
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14時半、たまに雲の切れ間から日が射すものの益々雲が増えてきたので白目剥き、実験の事は忘れて別のことしてたので気付いたらこの時間だった。もうだめだ。影さえ無い。
この日、同時進行でエコソーラークッカー使って湯沸かし実験もしてたんだけどこちらは大失敗だった。沸騰できるかチャレンジだったけど最終的に60℃のお湯が1L出来てた。でもこの曇天と外気温で60℃ってたいしたもんだな?と思いながらお湯は飲みました。
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撤収、結果発表
どうしてだ。予想に反して仕上がっている。蒸せている。マジか。
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卵に焦げ目がつくくらい仕上がっている。10時半~12時の間は日光に当たっていたので、その時間だけでここまで加熱出来たのか。半透明100円プラケース、普通に使える!!!!!!!!
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ジャガイモも楊枝がスッと刺さる完璧な蒸し具合。
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潰して混ぜました。
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考察
凄いな出来てた。たった1時間半の日差しで仕上がってたっぽい。
使った感じは普段使ってるポリカーボネート製ボウルとあまり変わらないか気がした。卵が焦げてジャガイモ蒸しあがるということは体感として90℃が小一時間維持できていたのではなかろうか。中に仕込んだ温度計が毎回水滴で見えなくなるポンコツ設置法なのが悔やまれる。置き方は改善したい。
もう一度、ちゃんと快晴の日に最高到達温度が何処までなのかは検証するつもりです。温度計見えないと困るな。
というわけで、セリアで買ったCD収納用のポリプロピレン製プラケースは、パネル型ソーラークッカーの保温容器として使えます。皆さま、真似をするならば耐熱温度が120℃程度までちゃんとあるものを使って下さい。耐熱温度確認して絶対!
おわり。
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