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一坪のお店を開くまでと、その後の話。

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両親の介護を終え、その後どうしよう…と思いをめぐらせ、思い立った引越しと小商いの話。
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デザインフェスタvol.59出展レポート

デザインフェスタ出展、無事終わりました。 今年、ハニホ堂のブースは南館4階(東京ビッグサイトでは西館が手前にあって建物入り口に近く、奥の南までたどり着くのに時間がかかる)だったので、お客さんが来られるのは早くても開場後20分くらいしてからだろうとのんびり構えていたら、気温が高いので来場者の体調を考えて10分前倒しで開場するという旨のアナウンスがあり、「え、そうなの?」と思っていたら午前10時になる前から付近のブースでお客さんと作家さんのやり取りが聞こえてきたのでした。 てっ

散歩好きのお宝マップ。

初めて訪れる街で、入手できると嬉しいのはガイドマップです。 この前、夜8時半ごろに到着した街で夕飯を食べようと思ったものの、あたりは暗くてどこに何があるやら分からず。そんな時、宿のカウンターに「お得なクーポン付き夜の飲食店MAP」が置いてあり、「お一人さま大歓迎。女性の方もお気軽に」「平均予算3,000〜4,000円」などの情報があったりしてとても便利でした。 その冊子、イラストはすべて「いらすとやさん」のもので、エクセルか何かで作成した100%広告で構成された(読み物要素

自分を応援する。

頭の中で「こんな感じ」と思い浮かべたり、自分が好きな感じの絵がいつまで経っても描けない。 世の中には好きな絵や立体作品がいくつもあるのに、自分が何かを描いたり作ろうとするとどれにも全く近づけないというか、こうしたい、こうありたいと思う何かに気持ちは近づこうとするのに同極の磁石が反発するように寄っていけない。 なぜだろう。 冷蔵庫の中の材料でチャーハンや親子丼を作る時なら「想像通りか、想像したより結構美味しいorイマイチ」と誤差は少ないのに、絵や物づくりでは頭でイメージしたこと

その後の話。

関東に引っ越してきて、9ヶ月。 シロアリが発生したり浴室の換気扇が壊れたり、郵便や宅配の誤配が何度かあったり、シャワーがぬるいか熱湯かしか調節が効かないなどの不便は多少あれど、徒歩30秒で商店街の立地&優しい大家さんの敷地での暮らしはいい感じです。 と同時に、前に住んでいた土地(奈良市)がいかに魅力的な場所だったか、そこに点在するお店の個性やクオリティがいかに得難いものか、思い知ることにもなりました。 先日、こちらで知り合った奈良出身の方が「地元にいた頃は大阪や京都、兵庫

ありがとう以外の言葉で感謝を伝える試み。

自宅玄関の土間スペースで開いていた一坪雑貨店「ハニホ堂」は、11月に4日間展示会を行い、それから数日あけて最終営業日を迎えて無事に閉店した。 優柔不断な私にとって、大変だったのは会場の展示レイアウトだった。 「え〜っと、これは保留で、後で考えよ。こっちは〜、えっと適当に並べといて、後でやるわ。ここは、う〜ん、それは明日にでも私が考えるよ」などと虚ろな言葉を吐く私をよそに、仕事を休んで手伝いに来てくれた姉と甥(初日には名古屋から従妹も)は自己判断でテキパキやってくれた。 そ

終わりは次のはじまり。

お店を閉める月に入ったと思ったらもう一週間経過。 あと二週間したら閉店前の展示会期間に突入すると思うと、レイアウトや内容説明の看板や値付けなど、「色々やることあるなぁ」と焦る一方で、とても晴れやかで穏やかな気持ちになる。 私の一坪の店は、自分の作品を置く場所でもあったけれど、それ以前に実家の遺品整理で処分できなかったものと自分の仕事関係のサンプルや資料などを誰かにお分けするために設けた場でもあったので、例えば父が遺した杖や絵具、文具類、母の手芸用品や食器類、スカーフなど、

また進む。

2019年の11月末にひっそりオープンした「一坪の店」、ハニホ堂。 今年(2021年)の11月末を目処に閉めることにしました(都合により閉める時期が多少前後するかもしれません)。 お店といっても、奥の部屋で仕事しながら週に二度ほど表にのれんをかけて、わずかな土間スペースを開放していただけなので、そんな大した話じゃないのですが… お店を開くまでのことと、開いてからのアレコレは、noteにも何度か書いてきて、様々な出来事に心動かされたものですが、ただ、新しい土地でお店をしな

初心に戻る。

奥の部屋で仕事をしながら、玄関付近で一坪のお店をするようになってから一年半と少し。 お店というか、どちらかというと「古民家の土間で時々やっているガレージセール」って感じですが。 以前、京都の北野天満宮で毎月25日に開かれる市「天神さん」へ出掛けた時に、露店から結構離れた民家の玄関脇にもひっそり食器などが並べられ、寄せ集めの紙袋と貯金箱の横に置かれた厚紙に「どれでも50円」「こちらはご自由にどうぞ」などとあって、なんかいいいなぁと思ったことがあって。 ある一軒では本が入っ

この一年。

毎年、誕生日当日に必ずメールをくれる人がいて、故郷を離れたりしているうちに10年以上会っていないように思うのだけれど、年に一度、彼女は誕生日を祝う言葉とともに短文で近況を知らせてくれる。 私は彼女の誕生日に同じことをしていない。彼女だけでなく、ほとんどの人の誕生日を知らないか忘れて日が過ぎてしまっていることが多い。 いつもは「ありがとう」と軽い近況を伝える返事をして終わるところを、今年はこう書いてみた。 「誕生日って自分のも家族のもうっかり忘れてしまっているくらいなので

趣味と人生。

前から少しずつやっていた、趣味の「いろはマッチくじ」作り。いろは順で、途中の「つねならむ」の「ら」まで(23種)は作って店でも展示しているものの、その後の制作を中断したまま、気づけばいくつか季節が変わっていました。 最近ようやく、続きの「む」から「ゑひもせす」までの残り分の表面デザインができて、全種類はこんな感じ。作者のお気に入りは猿と犬の「友達マッチ」と「天ぷらブランドマッチ」でしょうか。まぁ、別にどれも大して違いませんが。 裏面は、駄菓子屋さんで売っている『点取り占い

あの店主さんが無愛想な理由。

雑誌やネットなどでお店の商品や展示棚を見たり、スタッフブログや店主のインタビュー記事を見て、「いいなぁ」と思っていたお店へやっと出かけてみたら、「あれ…?こんなに無愛想な店だったんだ」と驚くことが多い。 メディアやSNS等を通じて一方的に親しみを覚えていた店の人が、ニコリともせず無表情でレジ対応をされて、会話どころか、こちらの顔を見ようともされないし、近寄りがたいオーラが… ずっと前、知人から外国の方を紹介されて、笑顔で握手を求めたら、無表情のまま、しぶしぶ(といった体で

地図を見る夏の旅。

先日、近所のロシア雑貨店で古い地図を買いました。以前からお店の壁に飾ってあるのを見ていて。実は下の写真の動物マトリョーシカも、今は我が家にあるんだけど… 緑の壁の右手上方に飾ってあったのが、この地図。(家で撮影) 他にも折りたたんだ状態の地図がいくつか売られていたのだけど、たまたま壁にポスター風に飾ってあったこの一枚が、どこか絵本の1ページのようで好きだな、と。 もともと、道路や鉄道や川などが血管のように入り組んでいる情報過多なものは目がチカチカするので苦手なのだけど、

そんなこんな。

築100年ほどの家に越してきて、玄関部分で一坪の店を始めてから、半年あまり。 外出制限が出ている期間中に店を閉めがちになってから、何となくなし崩しに閉める日の方が多くなって、当初よりモチベーションも下がっている今日この頃です。 それでも、週に何度か店を開けるとお客さんと何かしらのやり取りがあって「止まっている空気が動く」というか、締め切った部屋でデザインの仕事だけをしているのとは違い、たとえお客さんが誰もこなかったとしても、程よく気持ちが引き締まって諸々はかどるような気が

今できることと、気づいたこと。

フリーのデザイナーとして、そして一坪雑貨屋の店主として、今思うこと。 こんな状況で外出や旅行がままならなくなって、会いたい人と会えず、約束をキャンセルするたび「1日も早く、元どおりの暮らしに戻りますように」と口にしていたのは数週間前くらいまでです。 最近は「元に戻るのではなく、暮らし方を変える覚悟がいるのかもな」と思い始めました。 例えばマスク。 私は花粉症のため毎年1月中旬からマスクをつけ薬を服用して5月初旬頃まで過ごすので、毎年、一年の半分近くは家の中に使い捨てマ