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CW『レーザ』、大分解
久しぶりにレーザの記事だ。
血湧き肉躍るというものだ。
本記事では、存在している加工用レーザの半分以上を占めているであろうCW(Continuous Wave = 連続発振)レーザの中身にちょっと踏み込もうと思う。
みんな大好きCWレーザは、切断に溶接にと生産現場で大活躍していて、生産現場における市民権はとうの昔に取得完了し、レーザ加工前提でモノづくりがされるようになった現在を築き上げた貢献者である。
そしてこれまで何十年と競合する機械加工技術達と戦い続けてきた苦労人戦士でもある。
現在のようにスタイリッシュで衝突強度が高くて軽い自動車のボディが作れるようになったのは、材料や形状の影響を最小化して自由自在な切断と溶接を可能としたCWレーザが不可欠な要素の1つと叫びたいくらいだ。
そんなレーザ加工の普及に貢献し、ジオン十字勲章ものの活躍をしてきたCWレーザの中身を少しだけのぞいてみよう。
実は、CWレーザの中身はレーザの起源であるルビーレーザとほぼ同じてある。
レーザは発明されてから64年も経過しているのに、起源であるルビーレーザと最新のCWレーザの基本構造がほぼ同じというのも、レーザのすごいところではあるのだが、いったんCWレーザの中身に全集中だ。
CWレーザの中身を大きな括りで分けると、とってもシンプルである。
レーザの核であり賢者の石である共振器、共振器から出たレーザ光を伝送し出射口まで導く光学系、電源や制御のための電気系、そして温度安定化のための冷却機能である。
発振方式やレーザ媒質の特性、光ファイバー伝送をするかどうか、内部制御の精度などで、それぞれのスペックは変わってくるが、ほとんどのCWレーザの中身はこの5つから成り立っている。
この中で不思議なことが起こり、レーザが発振され、加工がされるのだ。
これらの1つが欠けてもCWレーザが産業において加工を担うことができなくなるが、その中でも圧倒的に重要なのが共振器である。
共振器がなかったらそもそもレーザは発振することすらできない。
レーザ発振器がただの重たい金属の箱に成り下がってしまうのだ。
共振器はレーザのスペックの多くを決めるまさにレーザにとっての核であり賢者の石なのある。
共振器については書きたいことがとても1記事では終わらないし、CWレーザだけでなくパルスレーザ、短パルスレーザ、そして超短パルスレーザにとっても最重要ユニットになる。
別途書いていくであろう共振器の超マニアックな記事を楽しんでいただきい。