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知見を得た中二のレーザ技術

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不治の病である中二病に罹患したままレーザ加工の知見を得たがために、妄想が止まらなくなって書いた記事。
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記事一覧

『レーザー』よ、くにゃっと曲がれ

『レーザー』よ、くにゃっと曲がれ

レーザをはじめ、光は”くにゃっ”と曲がらない。
光を曲げようと思ったら、反射で曲げるか屈折で曲げるかの二つに一つだ。
どちらの曲がり方にせよ、反射面か屈折率の違う媒質間の界面で直線的に曲がる。
その曲がり方は滑らかさなどみじんもなく直線的である。

それでも中二病患者であるはねいぬは、光を曲線的に曲げているビームサイズやツインビームトライデントが大好きだし、直撃しそうなビーム兵器を紐のように曲げて

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極太vs極細

極太vs極細

極太のビーム兵器には、人を引き付ける魅力がある。
思い浮かべてほしい、ツインバスターライフルとビームソードを。
あんな極太ビームライフルなら当然リーブラの破片を流星群に変えることができるし、あんな極太ビームソードであればバルジが爆発に至るほどの斬り込みができる、そう納得させられるほどの魅力がある。
格好良すぎるビジュアルのせいで、極太ビームは本当にとんでもない威力を持っていると思い込めてしまうのは

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SOUND of LASER

SOUND of LASER

レーザと音は、信彦と光太郎のように生まれた時からの親友と思えるほどに行動を共にしている。
いや、そう普通に受け入れられるようにはねいぬ達は過ごしてきた。
それはテレビや動画サイトで見られる実際のレーザ加工の現場だけでなく、特撮やアニメにゲームにもよるのだろう。
実際のレーザ加工でも加工中はビーーーという音が聞こえてくるし、特撮やアニメでは発射のタイミングや何かに当たった時にも音が出る。
おかげさま

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ディバイダーは最高傑作です

ディバイダーは最高傑作です

はねいぬ達レーザ屋さんが「ディバイダ―」と聞くと秒で2つのことが頭に浮かぶ。
パルスレーザのレーザ発振周波数を整数倍で割って周波数を減らすことと、キッド・サルサミルがジャンクパーツから作り上げたビーム兵器である。
はねいぬはレーザ屋さんである。
だからまずはキッドが作ったディバイダ―が頭に浮かぶ。
それにレーザ発振周波数を整数倍で割るディバイダ―は、実はあまり好きではない。
わざわざレーザの発振周

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『レーザー』大切断

『レーザー』大切断

浪漫世界におけるレーザ兵器は、当たった瞬間に爆薬に当たったのかと思うような爆発をするタイプと、新井赤空先生が打った名刀かと思うほどにスパスパとモノもヒトも切れるタイプの2つの異なる描写がある。
爆発したり切断したりが選択的にできたらレーザって便利だよなと、改めて思ったりするわけだが、実際に選択的に用途を変えられるからレーザは面白い。
今回は名刀にも引けをとらない切れ味を誇るレーザについて、重度の中

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ロングレンジ・ビーム・ライフル 現実と夢想

ロングレンジ・ビーム・ライフル 現実と夢想

震える山で忘れることができないのは、青き鬼神、倍返し、そしてロングレンジビームライフルなのは明白だ。
病院船を撃ち落としたり、ラスボスのアプサラスIIIに大ダメージを与えたりと、高出力ビームライフルの長距離狙撃の効果をまざまざ見せつけられた。

このほかにも標準的なビームライフルで10kmほどの距離からの精密射撃を成功させるなど、ビームライフルの長距離射撃性能はデューク東郷顔負けである。
はねいぬ

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原子番号133

原子番号133

ベッドに入り子守唄代わりに無感情にXを見ていたら、流れてきたスペシウム光線。
スペシウムの語尾の「ウム」がなんだか気になり、こちらも寝る前の子守唄としてお世話になっているピクシブ百科事典を開いてみたら、スペシウムは原子番号133の物質だそうだ。
そうなるとスペシウム光線は、スペシウムをもとに発光すのだろうと予想できる。
もしかしたら、スペシウム光線はレーザなのかもと妄想はさらに進んで楽しくなってし

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ツインビームサイズ

ツインビームサイズ

長くレーザ業界に身を置いていると、いろいろな混乱に出くわす。
その1つが「ビームサイズ」である。
レーザ業界だけに身を置いているならば、「ビームサイズ」が指す意味は「レーザのビーム径」か「レーザの集光径」のほぼ2択なのだが、中二病を併発している場合には複雑さが二乗三乗になる。

中二病患者にとって「ビームサイズ」は、中二病をガンダム化したガンダムデスサイズが携帯する刀身がビームの大鎌か、アビゴルが

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貫け!パルスレーザー砲

貫け!パルスレーザー砲

魅惑の1990年代、ロボット大集合なゲームに熱中する厨二真っ盛りのはねいぬは、頭長めの金色ロボがはなつパルス・レーザー砲が大のお気に入りだった。
ほかのビーム兵器とは異なり、広がることもない細いシャープな光線が敵を撃ち抜く様は、とても貫通力が高そうでどんな装甲も撃ち抜いているように見えた。
そのビジュアルは敵の装甲だけでなく、はねいぬの厨二心も撃ち抜いていたのだ。

それから数年後、はねいぬは卒論

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デストロンの勇者

デストロンの勇者

レーザの誕生から今年2024年で、64年。
機動戦士ガンダムの放映は1979年で、レーザの誕生からわずか15年経っただけで、ビームライフルとビームサーベルをはじめ、拡散ビーム砲やソーラーシステム、コロニーレーザーと言った光学兵器が登場している。
機動戦士ガンダム放映の少し前には、映画スターウォーズが公開され、ライトセイバーやレーザ兵器が登場している。
レーザや光学兵器は、映画やアニメにいち早く取り

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ソロモンが焼かれている

ソロモンが焼かれている

めぐりあい宇宙編はいい。
戦場が地球から宇宙に移り、上下左右のどこからでも命を狙われる可能性のある空間戦闘は、焼酎を煽っているはねいぬまで緊張してしまう。
とんがり帽子のビットやジオングのオールレンジ攻撃は、恐怖と緊張から焼酎を飲み忘れて、ロックのはずが水割りになるほどだ。

めぐりあい宇宙編を観ながら、改めてソーラシステムが非常に良く考えられた兵器であると感心させられた。
ソーラシステムとは、角

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もう一度ジェットストリームアタックだ!

もう一度ジェットストリームアタックだ!

やはり哀・戦士編はすばらしい。
なぜこんな魅力的なのか、ラル大尉の漢気なのか、ハモンさんやマチルダさんの気丈さなのか、はたまたグフやドムの格好良さなのか。
いやいや、戻ってきた赤い彗星のジャブローでの戦闘だって外せない。

このままだとレーザが皆無なので、ジオンのMSに搭載されたビーム兵器にちょっと注目してみよう。
ドムに搭載された固定武装の拡散ビーム砲だ。

ヴィジュアルは出射口から広角に広がる

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水の中で熱エネルギーの武器が使えるだと?

水の中で熱エネルギーの武器が使えるだと?

海中に沈んだ未確認人型機動兵器を捜索するOZ期待のホープが、海底で遭遇し襲撃を受けたのは、刀身が光の大鎌を振り回す死神だった。
その圧倒的な強さの前に発したこのセリフは、リアタイした時からはねいぬの心に深く刻まれている。
リアル中二時代は、ただただ衝撃的神デザインの死神を引き立てる名セリフであったが、中二病をこじらせたレーザエンジニアにジョブチェンジした現在は、理屈っぽい面倒な理系らしさから、その

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『レーザー』真っ向唐竹割りーっ!

『レーザー』真っ向唐竹割りーっ!

レーザが市民権を得ていくにつれて、クールなジャパンのサブカルでもレーザというか光の活躍を目にするようになってきた。
刀身が光の武器はまさに王道で、使えるなら使いたいし、なんなら新しい剣術道場を開きたいくらいだ。

刀身が光だと今の剣術とは根本から変わるはずだと、明治剣客浪漫譚のファン程度の剣士のはねいぬでも分かる。
まさに令和剣客浪漫譚だ。

まず、斬り結ぶことができない。
ギリギリと緊張感あふれ

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