詩「寄生」

　社会の歯車にはなりたくないけど
誰かのドールになりたいと思う時はある
子犬のように鼻を鳴らして尻尾を降って近づけたなら
あの人は抱きしめてくれるだろうか

　欲しいのは教訓でも名言でもない
共有したいのは秘密でも弱さでもない
繋がっているという紛れもない真実
愛されているという確かな事実

　どんなに見苦しくても
どんなにかっこ悪くても
人は誰かや何かに寄生しなければ生きられないのは
不安で気が狂いそうになるから