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感じが悪い嫌な店員がいるというたったそれだけのことで

 大阪に出てきたことで安定してきたと思われていた適応障害が、ここ最近ほんの少しではあるが症状が出始めてきつつある。
 というのも、近所の行きつけのスーパーに、感じが悪い嫌な店員がいるのだ。スーパーでその店員にアテンドしてもらう時に一緒になるんじゃないかと思うと、憂鬱と不安を感じるようになり、一人でそのスーパーに行くのがおっくうになってしまったのだ。

 その店員はたぶん若いと思われる男性。なんというか、愛層がないというか、とにかく感じが悪いのだ。
 それでもけっして対応が悪いわけではないし、一生懸命やろうとしてくれているのも分かるので、最初のうちはそれほど気にならなかったというか、気にしないようにしていた。
 そのスーパーにはお惣菜が安くなる夕方5時以降の時間に行くことが多いのだが、最近その時間に行くと、例の店員がアテンドにつくことが多くなった。
 これがもし1度や2度のことなら、「まあそういう人もいるからしょうがないよねえ」とやり過ごせたのかもしれない。しかし例の店員にアテンドされることが何度か続くうちに、いつしかそのスーパーに行きづらくなってしまっていたのだ。

 そう思っているのは私だけではないようだ。
 私と同時期に訓練施設を退所した仲間(弱視)も、最近そのスーパーに行こうか正直迷っていると言っていた。
 「あの店員、自分が来るとあーまたこいつかよーみたいなものすごく嫌そうな顔される」とも話していた。
 例の店員を苦手だと思っている視覚障碍者は、どうやら私だけではなかったようだ。そう思うと少しほっとした。
しかしだからといって店側に「あの人をアテンドからはずしてください」と苦情を言うのはどうなんだろうとも思うのだ。

 そんな悩みを別の友人(全盲)に話してみたところ、こんなことを言われた。
 「それは仕方ないよ。スーパーだって手が空いている人をアテンドに回しているんだから。ていうかそもそもそのスーパーがこれまで良い対応をしてくれることがたまたま多かったってだけで、感じの悪い店員なんてどこにでもいるもんだよ。ここなら良い対応をしてくれるだろうということを前提にして行くのはどうかとも思う」
 友人の指摘はごもっともである。
 そのスーパーではいつも親切に対応してくれることには本当にありがたいし感謝している。いつも良い対応をしてもらえることを前提にしすぎていた自分には確かに反省すべきである。
 だがしかしである。
 適応障害になったここ数年、人と関わることが怖くて、一人で外に出ることさえできなかったのが、ここにきてようやくなんとか一人でも外出ができるようになってきたところだった。そんな自分にとって、行きつけのスーパーに感じが悪い嫌な店員がいるという、他人からしたらたったそれだけのことでと思うようなことでさえも、まだかなりの不安やストレスを感じてしまうようだ。そんな今の現状が、正直少しショックでもある。

 これはしばらくの間そのスーパーに買い物に行く時には、同行援助のヘルパーを利用しようかと考え始めている。だがその場合、自分が行きたいと思った時に行けないというまどろっこしさはあるが、今はそのまどろっこしさよりも、気持ち的に安心して買い物できることの方が重要だと思う。
 早速明日にでも支援センターのワーカーさんに相談してみようと思う。

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