エレベーターガール
施設のエレベーター工事の影響で、約2週間止まっていたエレベーターが、今日から正式に運用開始となった。
夕食後課題を片付けようと4階のパソコン室に上る時に、早速新しくなったばかりのエレベーターに乗ってみた。
それまでのエレベーターではただの四角形だった行先ボタンが、新しくなったそれは、それぞれの階のボタンが数字の形になっていた。あとドアの開閉音が、前のよりも少し静かになったように感じる。
そして何よりも1番変わったのは、行先の階に着くと「ピンポン」と音が鳴るようになったことだ。「ピンポン」の最後の音が高いと上の階に、低いと下の階に行くというのが分かるタイプのやつである。
この変化にはビックリだった。この「ピンポン」の音が、ホテルやデパートにあるようなエレベーターみたいでおしゃれだなあと思った。何だかエレベーターガールが乗っていそうなエレベーターである。
人員削減などの観点から、最近ではほとんど見かけなくなってしまったエレベーターガール。
私が最後にエレベーターガールに遭遇したのは、約20年ぐらい前だっただろうか。サンリオショップに行きたいと言う友人につきあって、地元の駅ビルデパートに行った時だった。
その時でさえ、「まだエレベーターガールって居たんだねえ」と話していたぐらい、その存在はかなり珍しかった。
今思うと、単独で行動することが多い全盲者にとって、エレベーターガールはとても助かる存在だと思う。
エレベーターに乗り合わせた乗客に気を使わなくても行先ボタンを押してもらえたり、わざわざ店員さんを探さなくても「○○売り場は何階ですか?」と聞けたりするのは、とても助かるし気が楽だと思う。
しかし今の時代人手不足はもちろん、ハラスメントの問題もあるだろうから、エレベーターガールの復活はなかなか難しいかもしれない。
それでも全盲者には特にエレベーターガールが居てくれたら、もっと気軽に買い物ができるんじゃないかなあと思うのだ。
そういう意味では不便な時代になったような気がする。