詩「長旅」

　メモに書かれたあの人の家の住所を見て
私はまた途方に暮れる
全国の天気予報
あの人の住む町では今日も
６０センチを超える大雪が降っているらしい

　新幹線で京都まで出て
そこからさらに電車で１時間
人込みは苦手だし
乗り換えもめんどうだ

　長旅は続く
これじゃあいつまでたっても会えないような気がする

　これから起こる悪いことの全てをあの人のせいにしたいけど
そんな自分も憎くてたまらない

　長旅の果てに続く未来など
あの人にはもう関係ないのかなあ
私の涙は何になるのかなあ