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6度目の引っ越しと施設退所に向けての憂鬱

 今週の月曜日に自室をまたお引越しした。例によって施設の修繕工事の影響である。
 来週から修繕工事最後のビックイベントと言われている(らしい)、食堂の厨房の工事が始まる。
 今回の工事では、厨房の床や壁などを取っ払って全てを新しくするようで、これまで以上の騒音や振動が2週間近く続くことが予想されるという。それに伴い、私も含めた厨房の真上の部屋の入所者たちは急遽反対側のフロワーの部屋にお引越しすることになったのだ。
 前回の部屋に引っ越ししてからまだ1カ月しかたっていないというのに、また自室を移動しなければならなくなってしまった。前回の引っ越しの時に、今後はもう部屋を移動することはないだろうと言われていたのに…。話が違うじゃん!と言いたいところだが、職員さんたちにも工事の詳しい工程が降りてくるのはいつもギリギリなのだという。だからまあ仕方ないか。
 施設に入所してから部屋が変わるのはこれで6度目である。

 それにしても、まさかこのタイミングで自室を引っ越すことになるとは思わなかった。
 というのも、7月からいよいよ9月末に迫った施設退所に向けて本格的に動き出すことになっているからだ。
 しかし個人的には、このタイミングで退所したくないと考えている。
 まだ障害認定区分の再調査の結果が降りてきていないため、退所後に行きたいと思っている二つの作業所のうちのどちらの作業所に行けるのかまだ定まっていない。おまけに修繕工事もまだ終わっていないので、これからまたさらに施設の居住環境の変化があると予想される。
 そんなわけで、まだいろんなことが定まっていない中、これから施設退所に向けての話を進めなければならないのは、適応障害持ちとしてもハードルが高すぎる。それらのことが全部落ち着いてから次のステップに進みたいというのが本当のところである。
 しかし訓練期間の延長をかけたいと、先週担当のケースワーカーさんに相談してみたところ、ざっくり言って、期間延長の手続きを市の方にかけている時間がない、というかそもそもメンタル的な事情で期間延長はかけられないと難色を示されてしまった。
 だからもうこのまま退所に向けて動き出すしかないようだ。
 まあこれも仕方ない。いずれ退所の時はくるのだ。それが思っていた以上に早まっただけなのだ。そう思ってこれからやっていくしかない。

 そんな思いを抱えた中で急遽決まった6度目の引っ越しは、二人の職員さんが手伝ってくれたおかげで、こちらが考えている予知がないぐらいあっという間に終わった。
 今回の部屋は入り口のドアの向きや、ベッドやクローゼットの位置など、前の部屋とレーアートが全く逆になってしまった。
 施設での部屋の引っ越しは6度目になるが、部屋の中の様子が変わるのは、何度体験しても地味にストレスである。引っ越してから数日たった今でも、「あれ?クローゼットどっちだったっけ?」と部屋の中で迷ってしまう状態だ。
 厨房の解体が終わり、ようやくこの部屋に馴染んだ頃には、退所に向けての部屋探しが始まることになるのだろう。
 施設に入所してから1年ちょっとでまさか6回も部屋を引っ越すことになるとは思わなかった。

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