アッローラ、ケ・コーサ・エ・クエスト?(さあ、これはなあに?)
4才の時、埼玉県からイタリアのローマに引っ越した。フィウミッチーノ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)空港で、先に単身赴任していた父親の姿を見た時、駆け出したのを覚えている。本当は入国の手続きかなんかで、列に並んでなければいけなかったはずだ。父はまだ来てはいけないと咎めた気がするが、笑顔だった。
タクシーで夜のローマ市街へ向かった。運転手が陽気な外国語で話していた。距離があるので稼げて上機嫌だったのかもしれない。僕も恐らく興奮と疲れと意味不明な言葉でテンションが上がっており、運転手