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「SDGs対応の素材はありますか?」 エシカル商品の新しい頼み方?
「SDGs対応の素材はありますか?」
耳をうたがうような問い合わせが、最近増えているらしいです。
ある健康食品・化粧品メーカーの社長が言っていたそうです(化学工業日報による)
手段の目的化という落とし穴
私でも、お客様にそんなこと言われたら、「ん?」てなります…。
飲食店で、「アレルギー対応のメニューありますか?」みたいな感じで聞いているのでしょうか…。
もちろんアレルギー体質の方にとっては大きな問題であり、真剣に聞いているはず。
でも、「SDGs対応の素材ありますか?」を本気で聞いているのだとしたら、
これこそ、SDGsをやること自体が目的になってしまっている良くない例だと思います。
化学工業日報は非常に示唆に富んだ記事を配信していらっしゃるなあと感心しながら読んでいると、ある部分に目にとまりました。
「SDGs対応を訴求する製品を作りたいなら、原料の調達が持続可能な形でなされているか、それが人道的か、原料製造プロセスの温室効果ガスやCO2の排出量はどうか、水やエネルギーの使用量は多くないか-など環境に負荷をかけないことが求められる。」
この「人道的か」という言葉だけスッと入ってこなかったんです。
たしか、以前SDGsを勉強した時に、「SDGs」と「人権問題」は切っても切り離せないと聞いた覚えがあったので、少し調べてみました。
Yahoo! JAPANによると、口紅やアイシャドーに光沢を加える目的でマイカ(雲母)という鉱物が必要になるらしいのですが、
主にインドで採掘されているみたいですが、ある地域ではそのマイカ採掘者の約3分の1が12歳以下だったそうです。
児童労働…、ということですね。
事態を重くみた欧米の大手コスメ産業は、協力して実態の調査をおこない、その結果、以下のように決めたそうです。
・ラッシュ(Lush) → マイカの使用停止
・ロレアル(L'Oréal) → 合法的に生産されたマイカしか使用しない
協力して実態調査をおこなったということがスゴイですね。
日本のエシカル消費を見直す
いまやエシカルといった言葉が広がってきていますが、エコな商品というイメージが先行しており、
人権問題はめったに触れられていないように映るというYahoo!JAPANの考察は大いにうなずけます。
ついこの間、ユニクロの原料調達が非人道的な方法で行われていたことが大きな話題になりました。
「ある一つのニュース」として忘れ去られていくのは、あまりにも無関心な気がします。
普段の生活でも、企業でも、今着ているもの、使っているものがどこからどうやって来ているのか、考えていくべきなのではないでしょうか。
ちなみに・・・
私はこういったことを、SDGs担当という立場を利用して、社内でメール配信しています!
「勉強になりました!」と声をかけてくれる社員もいるので、一定の効果はあるかなあと思います。
もしよかったら社内啓発にご活用ください(笑)
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編集後記
最後まで読んでいただき本当に本当にありがとうございました!
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今後も中小企業SDGs担当の方々のために役立つ生きたノウハウを配信していきたいと思います!