あめあそび
子どもと遊ぶことが苦手だ。
児童福祉の仕事をしていたのに、だ。
だから、なるべく外に出るようにしている。
外に出ていれば、うちの2人は2人で、あるいはそれぞれに遊んでくれるから。
だけど、子どもの多い公園は好きじゃない。
親同士の接触が苦手だから。
営業の仕事をしているのに、だ。
オンとオフがはっきりしているタイプ、なんだと思う。
裏と表があると捉えられることもあるかもしれない。
とにかく私は子どもと遊ぶことが苦手で、人にあわない、閑散とした公園に子どもたちを放つことを休日のもっとも良い過ごし方としている。
つくづく、母親に向いていない人間なのだ。
雨の三連休。
ただでさえ憂鬱な三連休なのに、雨がさらに私を気落ちさせる。
晴耕雨読としたいところだが、子どもたちはそれを許さない。
三連休最終日の今日。
もう知らぬ。雨でも良い。
カッパを着させ、公園に出かける。
いつもと違う公園の風景に、子どもたちははしゃぐ。
大きな水たまり。泥に手を突っ込む。
好きにせよ。最初から覚悟は決めている。
家のなかで子どもたちと遊ぶより、雨と泥を遊び相手とさせ、あとから服の汚れを落とすほうが、私にはよっぽど楽なのだ。
水溜まりの中に座り込み、泥遊びに興じる傍らで、傘をさした私は本を読む。
ほんとうに私は、母親の器ではない。
途中で雨は止み、晴れ間が見え始めたが、大きな水たまりのはびこる公園に人気はない。
「宵山万華鏡」をまるっと一冊読破したところで、ようやく子どもたちに声をかける。
「そろそろかえろう」
母の帰宅宣言に大ブーイングがおきたのはいうまでもない。
しかし、彼らの雨遊びは2時間に及んでいた。
撤退を敢行する権利を行使し、帰路についた。
これが三連休最終日、午前の部の話。
(私1人の)お昼寝を挟み午後の部があるのだが、1枚の写真をもって説明にかえさせていただく。
あぁ、つかれた。