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何も持たない儚さを 心寒く思うのを まだ得たい花があるからと 背伸びをする 不安で立ち止まるよりも 不安の中を行くほうが きっと在りたい私が 見えるはず 足取りの重いも軽いも 一歩は一歩 待つ花が そっといざなう冬の朝
覗く青空に揺れる白雪 舞う粉雪に濡れる前髪 景色に埋もれそうな居心地は あるがままに溶け込むようで 何にも囚われない私が やっと息が出来そう そんな朝の道を歩いている 乱れた髪を気にもせず 肩の雪を気にもせず 何処かに着いてしまうまで 私のために息をする ありのままに息をする
真っ新の雪が 朝の中で一面に 澄んだ空気に広がっている 最初の一歩が 勿体なくて でも まるで新しい想いに 踏み出すような 戸惑う気持ちと踊る心 はじまりの私の一歩 あなたに 見せることが出来たなら あなたに 伝えることが出来たなら
誘うように零れては 招くように暖かい 朝の陽射しが 窓の向こうで待っている 降る眩しさが 沈んだ心に透き通り いつもの朝が明るくなる 照るぬくもりが 重い心に染み渡り いつもの朝が軽くなる いつも通りの私より 違う私に会えそうで そこにはきっと 他の誰のものでもない 私の一日が待っている