ケーキは作る派?買う派?クリスマスイブは何してる?〜カカさん編〜#14
《これはトトさんと、私カカさん。そしてココちゃん2歳の暮らしのお話》
クリームたっぷりのスポンジに、イチゴやリンゴをのせるココちゃん。
リンゴは細めのくし切りにして甘みを押さえて煮詰めたもの。
少しシナモンを入れると美味しいの。
今日は、柚子を入れてさっぱりとね。
ココちゃんはデコレーション担当ね!なんてお願いしたけど、ハプニングとつまみ食いで、
出来上がったケーキには数個のイチゴとリンゴがポツンポツン。
気前良く「トトさんも食べてみ。おいちーで。な、おいちーでしょ。ココちゃんも食べてみるわ」
の繰り返し。「ココちゃん、ご飯食べられなくなるからね」なんて声は聞いちゃいない。
「サンタさんとトナカイさんが来た時、ココちゃんが作ったケーキにイチゴもリンゴもないのか…って寂しがるんじゃない?」と、
そっと抱えていたイチゴを取り上げた。
「サンタさん、ないね〜って言うなぁ」と、私からイチゴを取り返しケーキに飾り付けを始める。
その調子。お願いよ、食べないでね。と、心の中で思いつつケーキから転がり落ちたイチゴをコソッと食べてみた。
甘くておいし♪「カカさん!あかんですよ、サンタさん泣くから、食べないでね」とすかさずココちゃんに注意された。
は、はい。すみませんっ。良くみてるんだから……。
出来上がったケーキの1部をサンタさん用に取り分けておく。
夕食のいい香りがしてくる。
トトさんが作ったカニクリームは、その名の通り“魅惑のカニクリームコロッケ“名店のそれよりも絶対美味しいと思うの。
いつかお店を始めたら、カニクリームはお店の看板になるんじゃないかと密かに思ってるの。
(そうそう、カニクリームコロッケの作り方はトトさんに聞いてね。
確か‥‥トトさん編13話で話していたと思うから。)
クリスマスイブにふさわしい料理がずらりと並んで、ちょっとオシャレな洋食屋さんに来たみたい。
小さな子どもがいると、なかなかオシャレなお店で外食ができないけれど、トトさんのおかげで
いつでも美味しい名店になっちゃう。
そんな夜。
サンタはヒソヒソとやってきた。ヒソヒソと。
そして次の朝、ココちゃんの喜びようったら。
「サンタさんケーキ食べてる!トナカイさんもミルク飲んでるわ。」だって。
サンタさんのために置いたケーキと、ホットミルクは、夜のうちに私とトトさんのお腹に。
来年はホットミルクティーにしとこっと。
何も知らなかったような顔で
「ほんとだ!ちょっとこぼしてるやん」と、私。
ん?いつの間に。小細工したな、トトさん。「かわいいなー」ニヤッと笑い後ろを向いたけど、その顔はニヤッどころではなく
デレデレのドロドロのグデグデになっているのが感じ取れた。
ほんと、トトさんはココちゃんに甘い。そして、優しい。
今日はクリスマス。
私のクリスマスはイブで終わるんだけど、トトさんは、今日が本番らしくて、
今夜もクリスマスディナーのごちそうを作るんだって朝からはりきってる。
「カカさんは何作る?俺、ローストチキン作ろうか?」
「冷蔵庫の野菜使ってミネストローネにしよっか?」
でもさ、とにかく朝ごはん食べてから考えない?
ほら、プレゼントのままごとで朝食を作ってくれたココちゃんがお待ちかねだしね。
今週末はクリスマス。トトさんへのプレゼントは『1人時間』なのに、トトさんったら、家族時間を満喫したいみたいです。
トトさん編も見てくださいね!